研究課題/領域番号 |
17K12086
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研究機関 | 三重県立看護大学 |
研究代表者 |
鈴木 聡美 三重県立看護大学, 看護学部, 助教 (80442193)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 認知症看護 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、認知症患者への看護実践がどのようにして成り立っているのかを、看護師がいかにして認知症患者と関係を築き、いかにして患者を理解しているのかという視点から、その構造を記述することにある。初年度である平成29年度は、本研究のテーマに関連する文献検討、分析方法の検討、研究参加者のリクルートの方向性の検討を行った。特に、分析方法に関しては当初の予定通り現象学を手掛かりとするため、その学問的基盤となる現象学的な視点での経験の捉え方やインタビューデータの分析方法について理解を深めるために、書籍や文献の抄読・研究会へ参加した。また、現象学的研究に精通している研究者に助言を求め、分析方法を検討した。調査においては非構成的インタビューを行う予定であるため、看護師を経験したことがある人へのプレインタビューを行い、インタビュー技術の向上を図った。 研究参加者に関しては、計画当初に予定していた、認定看護師教育過程に在籍する看護師へのグループインタビューを倫理的な配慮により変更する必要性が生じたため、他のルートにより本研究目的に合致した研究参加者をリクルートする方法を再検討した。その結果、すでに認定看護師として勤務している看護師へのインタビューを実施するように計画を修正することとなった。修正した研究計画で倫理審査への申請を行い、すでに承認を得ているため、現在はインタビューの実施に向けて研究参加者のリクルートを進めている段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初予定していた研究参加者を変更する必要性が生じたこと、現象学的な分析に必要となる学問的基盤と分析方法の理解に時間がかかったことから、インタビューへの着手が予定より遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度は、まず認知症看護認定看護師複数名へ非構成的インタビューを行い、現象学的を手掛かりとした分析を開始する。分析に際しては、現象学的研究を専門としている研究者に助言を求め、現象学的な視点での分析手法の理解を深めるとともに、分析の妥当性を確保する。また、今後のフィールドワークに向けた研究計画の検討をすすめていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究計画を変更したことにより計画遂行が遅れ、インタビュー調査が平成30年度に繰り越しとなったため、次年度使用額が生じた。平成30年度は複数人の看護師へインタビューを行うため、交通費・謝金として次年度使用額を執行する予定である。
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