研究課題/領域番号 |
17K12094
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研究機関 | 東京医療保健大学 |
研究代表者 |
笠原 康代 東京医療保健大学, 医療保健学部, 講師 (00610958)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 医療安全 / 安全教育 / リスク知覚 / ハザード知覚 / ICT / 看護教育 |
研究実績の概要 |
2021年度は、2019年度までに分析した対象者の成長発達段階(年齢層)別インシデントの傾向および診療科別、さらには在宅医療におけるインシデントの傾向をもとに、実験画像(臨床現場や在宅療養場面の静止画)を制作し、実験を実施する予定であった。しかし、2020年度に引き続き、COVID-19の影響で病院や在宅療養の場に赴き、実験画像を撮影することが困難な状況であった。また、感染予防の観点から、実験参加者として予定している医療従事者や看護学生の募集や招集もできない状況であったため、シナリオ作成および実験はコロナ収束後に変更することとした。 当初の研究計画にはなかったが、2020年度は在宅医療における事象に関するシナリオおよび実験画像を精選すべく、訪問看護師4名へ電話およびZOOMで聞き取りを行った。結果、撮影において必ず含めるべき内容や撮影角度、撮影範囲等に関する助言が得られた。中でも、撮影角度によって実験参加者に見える箇所が固定されてしまい「ここをもっと詳細に見たい」「角度を変えて確認したい」といった要望が出た場合、どのように対処するかといった課題があがった。また昨年度までは、実験画像を静止画でかつ1つのシナリオにハザードやリスク要因を1つだけ入れる予定としていたが、2021年度、医療職者らと協議した結果、1つの場面に1つのハザードまたはリスクと限定するのは現実的ではなく、複数箇所を選択させるようなシナリオかつ実験画像を用意する方向で調整している。引き続き、COVID-19の感染動向次第ではあるが、2022年度は実験画像を早急に撮影し、実験が行えるよう取り組む予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2021年度は、研究代表者の職場異動およびCOVID-19の影響により、当初の研究計画通りに実験を遂行することができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度もCOVID-19の感染動向次第ではあるが、2020年度より予定している教育シナリオおよび実験画像の撮影を早急に進めたい。しかし、実験画像の撮影および教育シナリオ作成へ協力を依頼する看護師や対象者、さらには実験対象者である患者(在宅療養者含め)および看護師・看護学生から協力が得られるかは定かではないが、感染予防対策を厳重に行いつつ協力が得られる範囲で実施する予定である。なお、実験参加については対面ではなく、ICTを活用し遠隔で実施してもらうなど工夫しつつ、随時進めていきたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度は、COVID-19の影響により実験が予定通りに進まなかったこと及び職場異動に伴う手続きの変更等の理由により次年度使用額が生じた。2022年度は感染予防対策を実施しつつ、実験を進める予定であるため、本助成金は教育シナリオ作成および実装費、実験対象者への謝金や学会発表等に使用する予定である。
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