• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実施状況報告書

後頚部への湿性温罨法がもたらす脳活動への影響

研究課題

研究課題/領域番号 17K12104
研究機関関西医療大学

研究代表者

中納 美智保  関西医療大学, 保健看護学部, 教授 (10342271)

研究分担者 辻 幸代  関西医療大学, 保健看護学部, 教授 (10331802)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード看護技術 / 温罨法 / 後頚部 / 脳活動
研究実績の概要

昨年度の結果から実験プロトコールを見直す際に、まず脳活動について近赤外線分光法を利用した実験・準実験研究の文献を検討した。医学中央雑誌のデータベースを使って、「脳活動」または「脳血流」をキーワードとして、日本語の原著でランダム化または準ランダム化比較試験で検索を行った結果、121文献であった。そのうち、「脳活動」または「脳血流」についてfMRIや脳波で用いた研究が73件であり、NIRSなどの近赤外線分光法を用いたものが48件であった。この48件の文献を検討した結果、視覚刺激・嗅覚刺激・声かけをはじめとする音声刺激・作業や運動刺激等による脳血流動態の変化を測定した研究が多かった。本研究の課題である罨法による刺激は、背部への温度刺激が1件であった。またリラクセーション効果を目的としたハンドマッサージ刺激に関する研究が1件であった。いずれも刺激への反応について唾液アミラーゼ測定を加えて、脳血流動態と自律神経活動の変化では研究されていないことが明らかとなった。
新たな実験プロトコルで10名の女性を対象に座位にて後頚部への湿性温罨法を10分間実施し、脳活動への影響について携帯型脳活動計測装置(HOT‐1000)を前額部に装着して測定した。脳活動の指標は、前額部左右のLEDから距離3㎝の左右のHbT値とした。さらに、唾液アミラーゼ活性値を安静時と温罨法後に測定した。脳活動のデータは、安静時・温罨法直後・温罨法10分値・温罨法20分値のものを分析対象とした。結果、温罨法10分後と温罨法20分後の右HbT値は、安静時と比較して有意な増加があった(P<0.05)。しかし、左Hb値の有意な増加はなかった。唾液アミラーゼ活性値の有意差はなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

実験プロトコルの見直しに時間を要した。さらに、現在使用している携帯型脳活動測定装置が実験中に不具合が生じることがあり、実験が順調に進まなかったことが理由である。

今後の研究の推進方策

今後の研究の推進方策は、携帯型脳活動測定装置を不備ない状態であることを確認した後に、新たに見直した実験プロトコルで計画通りに進めていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

携帯型脳活動測定装置の点検を依頼して測定装置が不備ない状態であることを確認し、研究を進めていく。

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi