研究課題/領域番号 |
17K12108
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
笹原 朋代 筑波大学, 医学医療系, 助教 (70528223)
|
研究分担者 |
酒井 禎子 新潟県立看護大学, 看護学部, 准教授 (60307121)
水野 道代 筑波大学, 医学医療系, 教授 (70287051)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 文化的コンピテンシー / 日本版エンド・オブ・ライフ・ケア / 看護師 / 国際比較 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、わが国の文化に根差した日本版エンド・オブ・ライフ・ケアを提供するために必要な看護師の文化的コンピテンシーの明確化と、看護師のエンド・オブ・ライフ・ケアに対する考えに関するアジアでの国際比較調査により、日本版エンド・オブ・ライフ・ケアを提供するために必要な看護師の文化的コンピテンシーを高めるための教育プログラムを作成することである。平成29年度は、シンガポールで行われた第12回アジア太平洋ホスピス緩和ケア学会に参加し、アジアでのエンド・オブ・ライフ・ケアの現状について、台湾・フィリピン・タイ・ベトナム・マレーシアの研究者から情報収集および活発な意見交換をすることができた。また文献検討の結果から、多民族国家であるオーストラリアやカナダでは、医療職における文化的コンピテンシーの明確化や文化的コンピテンシーを高めるプログラムの開発などが既に試みられていることがわかった。そのコンピテンシーの明確化に使われている手法は、私達が研究を進めるうえで大いに参考になると思われる。これらを元に、Delphi法で調査するためのエンド・オブ・ライフ・ケアを提供する看護師に必要な文化的コンピテンシー(案)を研究者間で討議しているが、エンド・オブ・ライフ・ケアに焦点化するという点で難渋している。今後は、文化人類学に詳しい研究者からの意見も聴取するなどの工夫をし、さらに範囲を広げて文献検討をしていく予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究内容の観点からすると、Delphi法で調査するためのエンド・オブ・ライフ・ケアを提供する看護師に必要な文化的コンピテンシー(案)の作成に、予想以上に時間を要した。研究環境の観点では、教育業務の負担が例年以上であり、当初計画していたエフォートを下方修正せざるを得なかった。
|
今後の研究の推進方策 |
早急に研究者間でエンド・オブ・ライフ・ケアを提供する看護師に必要な文化的コンピテンシー(案)を確定する。場合によっては、調査の順序を変更することも視野に入れ、研究推進を図っていく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
今年度実施予定であったDelphi調査とエキスパートパネルミーティングの費用として計上していたが、実施に至らなかった。次年度は、これらを確実に行うとともに、次年度予定している計画も併せて遂行していく。
|