研究課題
本研究の目的は、慢性閉塞性肺疾患(以下、COPD)と診断され治療を受けている患者と共に生活をする家族の支援に向けてのプログラムの構築を行うことである。この研究目的を達成するために、当初の計画ではCOPD患者の家族に対して調査を行うことを検討していた。しかし、実際に患者の家族にインタビューを行ったところ、疾患特有の症状より慢性呼吸器疾患に共通する「呼吸苦」に対して、家族には特有の思いがあることが推察されたため、研究の対象として、呼吸不全状態となり在宅酸素療法(以下、HOT)を導入前後の慢性呼吸器疾患の家族を対象とすることとした。その結果、HOT導入前後の慢性呼吸器疾患患者の家族の思いの特徴として、疾患に対しての納得感や、患者訴える「呼吸苦」に対して、『どうしてよいか分からない』と思う反面、呼吸苦を訴えることに『いつものこと』と慣れていく様子が伺い知れた。また、HOTを行っていることでの施設に入所することもできない現実や、急性増悪時に人工呼吸器の装着を迷いを持っていることも明らかとなった。
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