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2018 年度 実施状況報告書

医療チームの専門職連携協働を推進するための共感的相互理解モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K12115
研究機関三重大学

研究代表者

林 智子  三重大学, 医学系研究科, 教授 (70324514)

研究分担者 井村 香積  三重大学, 医学系研究科, 准教授 (00362343)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードチーム医療 / 医療専門職連携 / 葛藤(コンフリクト)
研究実績の概要

本年度は昨年度に引き続き、医療現場でチーム医療を担う医療専門職の連携・協働に対する認識を明らかにするための質問紙調査を行った。対象病院数25施設、調査票送付数668件、回収数186件(回収率27.8%)であった。対象は医師、看護師、薬剤師、理学療法士、作業療法士、臨床検査技師、診療放射線技師、管理栄養士、医療ソーシャルワーカー、臨床工学技士等である。これについては、データ分析中である。
また、現場の医療チーム内に生じている摩擦や葛藤の具体的場面や内容を把握するために、質問紙調査の内容をもとに、多職種医療専門職を対象に個別にインタビュー調査を行う。そのためのプレ・インタビューを実施した。病院内での葛藤(コンフリクト・対立)に関与する当事者にインタビューし、患者への胃管挿入時の誤挿入を回避するために、看護師(看護部)はレントゲン撮影をルーチンにしたいと要望しているのに対し、医師と診療放射線技師は反対を表明していた。反対の理由は、レントゲン撮影が増えると読影作業も増え、業務が煩雑になるとのことであった。さらに、病棟によっては既に胃管挿入時のレントゲン撮影をルーチンとして行っているところがあるが、夜間に抜管のために再挿入し、夜間に当直が起こされてレントゲン撮影をしたという事例が語られた。そこには、夜間の撮影に対する疑義があったが、そのような表明は正式にはされていなかった。このような職種の立場による理解の違いによって、意見の対立が起こっていることが推測された。今後は、本調査でインタビューを行い、具体的場面やそれぞれの専門職の具体的認識を明らかにしていくことが必要である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

質問紙調査のデータ分析に予想外に時間がかかり、未だ分析が終わっていないため、その結果を使って次のインタビュー調査が行えていないことである。しかし、プレ・インタビューを行ったことから、次の展開が予測できたため、本調査を行っていく。

今後の研究の推進方策

データ分析の補助者を増やし、早急に分析を終了する。また、並行して面接調査を行っていくことで遅れを取り戻す。

次年度使用額が生じた理由

データ分析の遅れのため、十分なインタビュー調査ができなかった。そのため、データ分析の補助者のための経費とする。また、遅れているインタビュー調査の経費とする。さらに、新たな量的調査のための経費、成果発表のための経費とする。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 進化するIPE-地域包括ケアシステムが求める多職種連携教育の今2018

    • 著者名/発表者名
      林 智子
    • 雑誌名

      看護展望

      巻: 43 ページ: 782-790

  • [学会発表] Team medicine education in basic nursing education in Japan : A survey2019

    • 著者名/発表者名
      Tomoko Hayashi, Kazumi Imura
    • 学会等名
      EAFONS 2019

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公開日: 2019-12-27  

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