研究課題/領域番号 |
17K12120
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
坂 美奈子 佐賀大学, 医学部, 助教 (30768594)
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研究分担者 |
道面 千恵子 九州大学, 医学研究院, 助教 (80363357)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 看護教員 / 授業改善 / プログラム開発 |
研究実績の概要 |
授業改善プログラム実施の結果を明らかにし論文化した。結果は、プログラムを実施することで、どのような学びを得られたのか、また、授業を構築する際の思考内容が向上したのか、看護教員としての自己効力が向上したのかを明らかにした。プログラム実施による学びは、プログラムの単元1では,【学生と相互作用のない講義】から,【偏った学生の見方】や【授業力の不足】など授業の課題とする6つのカテゴリーが明らかとなった。単元2では,【新たに考えた授業への懸念】を捉えつつ,【学習効果を高める教授方略】や【学習成果の予測】など授業方針への自己の考えとなる5つが,単元3では,【学習方略の意図】を明らかにし,【学びを導く学習環境の設定】や【学生に適した学習内容・方法の吟味】など実践を想定した具体案とする4つのカテゴリーを見出していた。単元4では,【学生の学習能力・態度における発見】や【授業設計における基盤の再獲得】,【学習方法における再発見】など新たな授業の気づきとなる5つのカテゴリーが明らかとなった。プログラム実施前、実施中、実施後に授業設計思考評価表および自己効力感尺度を用いて比較した結果、思考評価表では、「これまでの授業を省察する」こととと「学生のレディネスを把握する」ことにて前から中、後とそれぞれの得点が上昇した。自己効力感も実施前から後にて得点が上昇した。以上の事から、プログラムを実施することで、看護教員は授業に関する学びを得ることができ、特に学生に関する再発見や教授方略に関する再認識をすることができると検証することができた。また、授業を省察することを促進させ、看護教員としての自信を獲得できることも示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度の研究にて一つ研究を追加したことにより、これまで遅れながら研究を進めてきた。本来であれば、研究の発表や投稿まで終了しているはずだったが、そのような理由により論文化までできたが、発表、投稿まで到達できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度は、学会にて研究成果を発表し、論文を投稿する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究が遅れたことにより、学会発表ができず旅費の申請をしていない。また、論文投稿も出来ていないことから、これらに関する必要経費を繰り越す必要がある。よって、2020年度は、論文発表および投稿の費用に繰り越した経費をあてる予定である。
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