研究課題/領域番号 |
17K12125
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
徳本 弘子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (00315699)
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研究分担者 |
新井 麻紀子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (10644552)
黒田 るみ 人間総合科学大学, 保健医療学部, 教授(移行) (70365188)
鈴木 康美 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (70781285)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 看護教員 / 力量形成 / 力量形成過程 / 事例検討 / リフレクション |
研究実績の概要 |
看護教員の教育事例検討の場は、学びの共同体として教員の授業力量形成のみならず教員としての成長発達を支援する場でもある。これを前提として、本研究の目的は、この教育事例検討の中でどのように看護教員が成長発達するか、看護教員の授業力量形成の過程を明らかにすることである。研究方法は、長年取り組んだ看護教員の教育力量、特に授業力量(授業展開能力)形成を支援する看護教員を対象とした専門職公開講座に提出された困難事例、指導案、授業評価と、その後再提出された事例からの学び、指導案、授業評価。さらにその議論過程の音声データをデータベースに、看護教員の授業力量がどのように形成され、熟達するか、その過程を明らかにすることである。この結果をもって看護教員の授業力量成長支援の資料とするものである。 前回までの研究において、看護教員の授業展開の困難性は、学生に理解させたい知識の構築と、習得させたい能力の構築を統合して授業構築することができない為と推測している。そのため、本研究の方法は、この授業展開の教員の困難性を明らかにするために、教員が困難と感じた授業場面、授業展開、授業構築について授業案を提出し、教育経験の違う教員によって事例検討を行ったデータを収集することとした。看護教員の授業力量形成は、この困難性の克服にあると推測している。困難性の克服するために、自己の教育実践に向き合い事例、及び指導案を検討の場に提示し、議論してもらいその後議論の成果を自分の言葉として、再構築し、事例からの学び、指導案の修正、展開、評価に反映させることができる過程で能力が形成されると推測した。そのため、議論後、どのように自分の授業構築を説明し、展開し、評価したかを説明できるかを提出された資料及び議論データを収集した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
29年度は月1回の専門職公開講座を開催した。平均参加者は11名であった。公開講座では参加者それぞれが教育事例、授業案を提出し全員で検討した。研究データとして、看護教員の教育力量、特に授業力量(授業展開能力)を示す教育事例、指導案といった資料と、それらを議論する過程の音声データ、さらに議論後修正して提出された事例の学び、指導案及び授業評価についての資料を集積している。事例検討を経て議論された授業の成果についてそれぞれの教員が研究としてまとめ、授業研究として発表した。テーマは授業評価、授業での学生の認識の特徴、指導場面の成功事例に共通する教員の認識についてであった。以上のデータから、困難である授業場面、授業構築の過程を事例検討することで、他者に学生に理解させたい知識の構築と、習得させたい能力の構築について自分の言葉でまとめられたといえる。この昨年度収集したデータをもとに事例検討を経ることで授業、評価の視点や方法の変化(他者と議論する過程で、授業内容、対象把握、教授方法をどのように変化させたか)について分析を行う準備ができたといえる。30年度は、さらに教育事例のデータを集積しつつ、収集したデータを分析に取り掛かる予定である。
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今後の研究の推進方策 |
上記のデータ、及び今年度収集するデータを整理し、そのデータを重ね事例検討に参加した看護教員が、議論することで教育対象の認識、授業の位置づけ、教授内容、教育手段・対応、授業の評価についての認識がどのように変化したかについて分析を行う。 さらに教員の教育力量に関する研究、教員の成長発達支援に関する研究収集に努め文献の検討を続ける。
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次年度使用額が生じた理由 |
29年度は音声データの収集をおこなったが、データ収集の際費用が発生しなかったため、データ収集の費用は次年度使用とした。また、音声データ分析のためのテキスト化にかかる費用を本年度の予算と合わせて支払うこととした。
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