研究課題/領域番号 |
17K12127
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
田中 真木 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 講師 (00405127)
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研究分担者 |
秋山 剛 長野県看護大学, 看護学部, 准教授 (20579817)
伊藤 祐紀子 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (50295911)
金子 さゆり 宮城大学, 看護学群, 教授 (50463774)
多賀谷 昭 長野県看護大学, 看護学部, 名誉教授 (70117951)
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研究期間 (年度) |
2022-11-15 – 2024-03-31
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キーワード | 看護学生 / 倫理的感受性 / 看護倫理 / 看護教育 |
研究実績の概要 |
最終年度では、研究の第3段階として、質的調査を行い、看護学生が臨地実習で遭遇する身体抑制への問いがどのように展開してゆくのかを、看護学士課程を通した看護学生の経験から明らかにし、倫理的感受性育成プログラム構築のための概念モデルを明確にした。機縁法を用い、研究対象者は2021年3月に看護学士課程を卒業する卒業予定者16名とし、インタビューガイドを使用したオンラインによる半構成的面接法を行った。分析手法は、ナラティヴ分析におけるテーマ分析と構造分析とした。問いのテーマ分析では、看護学生が実習で身体抑制に遭遇した際の問いの結果が示された。全16事例中、62の問いがあり、その対象は患者、抑制、自分、看護師、家族、他学生に分けられ、問いは15のテーマがあった。問いの編集のテーマ分析の結果では、全16事例中、251の問いの編集の語りがあった。12の問いの編集のテーマ、32のサブテーマに類型化された。問いの編集のテーマは、【この患者を知ろうとする】、【この患者にとっての抑制の意味を考える】、【抑制について知識を得る】、【授業での学びを通し抑制について考える】、【その病棟における抑制について観察する】、【看護師の行動に意見を持つ】、【自分の考えを周囲に相談する】、【家族の抑制への思いについて知ろうとする】、【抑制しながらも快適に過ごせるよう工夫する】、【抑制は外せるのではないかと模索する】、【自分の行動を振り返り内省する】、【学びを今後に活かそうとする】であった。構造分析では、問いの展開の4要素(問い、問いの編集、問いの編集後の捉え、帰着)を用い、問いのテーマ分析の結果に沿って全16事例の問いの展開の構造を明らかにした。結果、問いの展開の全体の構造図が示された。
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