看護技術の中でも、侵襲を伴う技術として位置づけられる吸引は、患者にとって苦痛が大きく、適切な技を提供しなければ、気管粘膜の損傷や低酸素血症などを起こしかねない技術である。看護基礎教育においては、モデル人形で実施できる事が卒業時到達目標であるため、新卒の看護師が患者に吸引を実施する場合、吸引の苦痛に加え、経験不足からくる苦痛も生じる事が考えられる。本研究では、経験により得られる吸引技術を動作面と思考面から捉え、経験に基づいた吸引方法を見出すことで、看護教育における吸引技術の向上を目指すものである。これらが明らかとなれば、吸引経験の少なさから生じる苦痛の軽減に繋がることが期待できると考える。
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