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2017 年度 実施状況報告書

高校までの連続性と現場への連動性をパッケージ化した看護情報倫理教育モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K12133
研究機関大分県立看護科学大学

研究代表者

品川 佳満  大分県立看護科学大学, 看護学部, 准教授 (30347702)

研究分担者 橋本 勇人  川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (50341144)
伊東 朋子  大分県立看護科学大学, 看護学部, 准教授 (30305841)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード個人情報保護 / 情報漏えい / 情報倫理
研究実績の概要

高校までの情報モラル教育との連続性,および現場への連動性をパッケージ化した看護系大学の基礎科目で展開する看護情報倫理教育のモデル作成を行う本研究において,平成29年度は「現場への連動性」を考慮した教育に必要な内容の検討を行った。
具体的には,筆者らがこれまで研究してきた個人情報漏えい事故の事故原因モデルの検証を行った後,看護師が関係した情報の取扱い事故事例について公表データを基に,事故原因モデルを利用して現場の看護師が起こしやすい事故原因について分析を行った。看護師が起こした68件の事故を分析した結果,主な事故原因は,「院内の所定の場所から無くなった」,「USBメモリを白衣のポケットに入れた後やPCに接続したまま席を離れた後に紛失した」といった【置き忘れ・紛失】が36.8%,「持ち出し禁止」,「持ち出す際には許可や暗号化・匿名化が必要」,「USBメモリやPCへのコピー禁止」等のルールがあるにもかかわらずそれに違反し,紛失する・盗難に遭うといった【不適切な持ち出し等】が27.9%,「検査結果等を誤った患者に交付した」,「番号を間違えて第三者にFAXを誤送信した」といった【誤送付・誤配布・郵送中の事故】が20.6%であった。また,「電子カルテを目的外に閲覧し,周囲等に漏らした」といった【不正アクセス】に関する事故も5.9%発生していた。
この現状から,「現場への連動性」を考慮した看護情報倫理教育モデルに組み込むべき事例,行動の問題点,防止策が明らかになった。
また,明らかになった現場の看護師が起こしやすい個人情報漏えい事故事例をもとにした教育教材のサンプルについても作成した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

10年以上もの公表・報道データを用いて,看護師が起こしやすい事故原因について明らかにすることができた。

今後の研究の推進方策

「高校までの情報モラル教育との連続性」を持った看護情報倫理教育に必要な内容を検討するために,高校までに習得した情報モラルの知識・技術の習得状況を確認する調査に向けた準備を行う。具体的には,小学校・中学校・高等学校で情報モラル教育に利用されている教科書・教材,学習指導要領を収集・分析し,看護師養成課程の新入生に行う質問項目を作成する。

次年度使用額が生じた理由

当初利用を予定していた報道記事収集のためのデータベース利用料が高額であったため,無償のサイトおよび所属組織が契約しているもので対応したため。
小学校・中学校・高等学校で使われている情報モラル教育に関連する資料(事例,教科書・教材,参考書)を収集するための経費とする予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] アメリカの事例から作成した医療提供者による個人情報漏えいの事故原因モデルの検証 日本の事故事例への適用2017

    • 著者名/発表者名
      品川 佳満,橋本勇人
    • 学会等名
      日本医療情報学会看護学術大会

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公開日: 2018-12-17  

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