研究課題/領域番号 |
17K12137
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
森谷 栄子 北里大学, 看護学部, 講師 (70348598)
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研究分担者 |
眞茅 みゆき 北里大学, 看護学部, 教授 (60415552)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 退院支援看護師 / 退院支援システム / 急性期病院 |
研究実績の概要 |
在院日数の短縮化が進む中、療養場所の円滑な移行に向けた退院支援の重要性が増大し、診療報酬上の評価も進んでいる。これに伴い病院における退院支援部署の設置率は年々増加しており、退院支援に専従する看護師(以下;退院支援看護師)の数も年々増加している。このように退院支援が普及している現在において、質の高い退院支援を担保する上では退院支援看護師の実践能力の向上および退院支援を専従していく専門職としての力量形成が急務な課題である。本研究は退院支援看護師の実践能力向上を目指した教育支援プログラムを検討しその効果を検証することを目的とする。 本年度は研究調査用紙を作成するため、我が国における退院支援看護師を対象にした研究の動向を概観した。退院支援看護師を対象にした研究は戸村らの退院支援看護師の個人支援における実践能力評価尺度の開発や佐藤のソーシャルワーカーと退院調整看護師間のコンフリクトに関する研究、原田らの急性期病院の退院調整看護師が感じている高齢者の退院支援における困難等の研究が行われているが、退院支援看護師の力量形成に関する研究は少ない。また、退院支援看護師が業務を遂行する上での課題や職務満足感ややりがいなど明らかになっていない。 退院支援看護師が関わることができる患者数には限界があり、患者ケアの質を維持するためには病棟看護師が行う退院支援の質も向上させていくことが必要不可欠であり、近年は病棟看護師を対象とした退院支援に対する教育研究が増えている。 これらの研究の動向をふまえ、本年度は急性期病院における退院支援システムの現状と退院支援看護師の特性と実践内容について全国調査に向けた調査用紙を作成し本学の研究倫理委員会に申請し承認を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成30年の診療報酬改正の概要を把握した上で、調査項目の再検討を起こったため調査の実施が予定よりやや遅れてしまった。
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今後の研究の推進方策 |
全国の急性期病院における退院支援システムの現状と退院支援看護師の特性と実践内容に関する実態を明らかにする。その後、同意の得られた退院支援看護師にキャリア形成に対する取り組みや業務を遂行する上での困難なこと、やりがいについてインタビューを実施していく。その結果より、退院支援看護師の教育支援プログラム案を作成し、実施・教育効果を検証していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
全国の急性期病院へ郵送法による自記式質問紙調査を実施するための調査用紙の印刷と通信費が必要である。 自記式質問紙調査において面接調査に同意の得られた退院支援看護師に面接調査を実施するための交通費および調査データを分析するための統計ソフト、テキストマイニングの保守管理費用が必要である。
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