研究課題/領域番号 |
17K12137
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
森谷 栄子 北里大学, 看護学部, 講師 (70348598)
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研究分担者 |
眞茅 みゆき 北里大学, 看護学部, 教授 (60415552)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 退院支援看護師 / 退院支援システム / 急性期病院 |
研究実績の概要 |
診療報酬改定後の本年度は全国の100床以上かつ一般入院基本料を取得している急性期病院2379病院を対象に無記名自記式調査を2018年6月1日から6月31日の期間実施した。調査票は対象病院の看護部長宛に郵送し、退院支援部署の退院支援業務を専任または専従で行っている看護師(以下:退院支援看護師)の代表1名に回答を依頼し、退院支援看護師が不在の場合は看護部長に回答を依頼した。調査項目は病院の特性、退院支援システムの実態および退院支援看護師の特性、退院支援看護師の実践活動および実践活動における困難感の度合いである。 結果は回答数、760病院、回収率32.1%(各都府県回収率25.6%から36.8%)であった。退院支援システムの実態では、退院支援部署を配置している病院は88.1%であった。退院支援部署に専従の退院支援看護師を配置している病院は88.6%、専従の社会福祉士を配置している病院は69.2%であった(複数回答)。退院支援看護師の特性は年齢は50代の看護師が最も多く、教育歴は専門学校卒業が最も多く、看護師の平均経験年数は24.95年であり、退院支援看護師の平均経験年数は3年3か月であった。退院支援看護師が訪問看護の経験がある者や介護支援専門員の資格を有している者は約2割であった。退院支援看護師の実践状況は退院支援スクリーニング、退院支援カンファレンス、患者および家族との面談、退院支援計画の策定、退院支援計画の遂行、退院前カンファレンス、入院時の地域関係機関からの情報収集は9割以上の者が実践していた。退院支援看護師の実践活動における困難感は退院支援看護師の経験年数が短い者ほど困難感を感じていることが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2018年の診療報酬改定後、調査項目を再検討を行ったため調査実施の時期が計画より遅れてしまったため。
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今後の研究の推進方策 |
退院支援看護師の実践活動の実態および実践活動のおける困難感の度合いが明らかになったたため、今後は退院支援看護師の実践活動における困難感の軽減のための方策を検討し、退院支援看護師の教育プログラムの実施、評価を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
退院支援看護師の実践活動における困難感の具体的な内容、困難感の軽減および実践活動の質向上のための自己研鑚の方法をインタビュー調査を実施し、教育支援方法を検討し実施するための研究費が必要である。
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