研究課題/領域番号 |
17K12138
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
佐々木 史乃 順天堂大学, 保健看護学部, 非常勤講師 (20596332)
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研究分担者 |
石塚 淳子 順天堂大学, 保健看護学部, 教授 (50329520)
藤尾 祐子 順天堂大学, 保健看護学部, 准教授 (60637106)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 臨地実習指導者 / キャリア発達 / ICT / 臨床看護師 |
研究実績の概要 |
本研究は、臨地実習指導の役割を担う看護職者が成人学習者の特徴を踏まえ、自己のペースで主体的にリアルタイムかつ自由な時間や場所で学習ができ、ひとりひとりの成人学習者がもつ豊かな経験を自己成長できる場をICTの活用によって実現させることを目的としている。2019年度は、A大学の実習を受け入れている施設で実習指導者の役割を担う看護職者108名に対し、自記式質問紙により、職務キャリア尺度(石井)43項目についてはリッカートスケール5件法とし、ネットワークシステムのニーズに関する21項目を調査した。解析は、IBM SPSS Statistics26およびTextマイニング6.2にて実施した。実習指導者の背景は、年齢の平均は42.9歳(±9.75)であり、性別は男性が8.3%、女性が90.7%であった。看護職の経験年数は、平均17.3%(±9.77)、実習指導者の経験年数は、5.4年で(±5.4)であった。本分析によって、看護職経験年数、実習指導者としての経験年数が長い実習指導者ほど職務キャリアの総スコアが高いことがわかった。実習指導者としての経験年数が長い回答者は看護職経験年数も長い傾向にあり、両経験により職務キャリアの向上が期待できると考える。43項目の職務キャリアの4つの下位尺度「質の高い看護の実践と追求」「対人関係の形成と調整」「多様な経験の蓄積」「自己能力の開発」の平均をみると質の看護の実践と追求が最も高かった。 本研究により、以下の3つが示唆された。 1.看護職としての経験年数と実習指導者の経験により職務キャリアの向上が期待できる。 2.実習指導者は、実習指導者同士の情報交換の場、ネットワークの必要性を感じている。 3.実習指導者の支援は、「自己能力の開発」に着目したネットワークの構築が必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初は全国規模の調査を計画していたが、A大学で実習を受け入れている実習指導者に絞り、108名の協力が得られた。規模は縮小したが、計画していたすべての研究は終了し、9月に台湾で開催される2020台湾国際看護会議にて研究成果を発表する予定である。既に採択済みである。
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今後の研究の推進方策 |
国際学会で発表後、看護学教育学会への論文投稿を予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
国際学会へ参加予定であったが、2020年度へ変更となったため。
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