| 研究課題/領域番号 |
17K12140
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| 研究機関 | 創価大学 |
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研究代表者 |
田中 博子 創価大学, 看護学部, 准教授 (50279791)
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| 研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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| キーワード | Cultural Sensitivity / 医療者 / 異文化感受性 / 尺度 |
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| 研究実績の概要 |
世界のグローバル化の加速とともに、日本国内においても様々な文化背景を持つ外国人患者への看護の頻度が高まるものと予測される。本研究は、このような日本社会の変化に対応し、さまざまな文化背景を有する外国人患者への看護が提供できる看護師を育成するための基盤となる、Cultural Sensitivityの発達を促す効果的な教育方法を構築するための基盤となる研究である。
Cultural Sensitivityとは、欧米で用いられ、多分野で用いられている概念であるため、「医療分野」における本概念を明らかにすることが必須であったたため、概念分析を実施し、５つの属性を明らかにし、論文発表を行なった。概念分析の結果、明らかになった「医療者のCultural Sensitivity」の定義と構成概念（属性）を基盤に、測定尺度の開発に取り組んだ。文献検討をもとに各構成概念に関する質問項目プールを作成し、看護系大学教員、国際看護実践経験者から成る会議にて、質問項目案の洗練化を行ない尺度案を作成した。次に、全国の医療系学部・学科（医学、看護学、理学、薬学）の２．４年次学生と外国人人口比率が3.0％以上の自治体の総合病院の医療者（医師、看護師、理学療法士、作業療法士等）に対し、尺度案の信頼性・妥当性を検証する調査を行なった。現在、データを分析最中である。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
医療者のCultural Sensitivity尺度案の信頼性・妥当性を検討するための、質問項目の洗煉化に数回会議を持ったため、時間を要した。また、所属大学の他にもう１校の大学で倫理審査を受ける必要があり、両大学の審査結果の受領にも数ヶ月を要した。倫理審査を通過後の大学生への調査依頼では、冬期休業、春期休業や国家試験日程等を考慮する必要があったこと、病院への調査依頼・調査票の送付では、郵送のやり取り等手続きに時間を要してしまったため、遅れを生じた。
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| 今後の研究の推進方策 |
大学生からのデータ収集は順調だが、医療実践者からの調査票の返送が少ないため、追加調査が必要である。新型コロナ対応で全国の医療者が大変多忙で疲弊している状況であり、このような時期においては調査協力の承諾が得にくい可能性が高い。しかしながら、時期を見て、追加調査依頼をしていき、統計的に尺度案の検討が可能なデータ数の収集に努める。尺度完成の後には、カリキュラムに特徴のある複数の大学で調査を実施し、Cultural Sensitivityを高める教育の関連る要因の調査に移っていく。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
当初、欧米での国際学会参加を計画していたが、学内教育活動との日程のすりあわせが難しく、国内学会中心の参加・発表としたため旅費支出が少なくなった。データ入力費用は、医療者からの調査票回収数が見込みより少なかったこと、入力単価が安い業者を選定したことからも経費の余剰が生じた。
次年度は、追加調査のための発送・回収費用、データ入力発注費用、教育活動に支障が生じない範囲で国際学会および国内学会発表等に支出をする予定である。
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