研究課題/領域番号 |
17K12145
|
研究機関 | 宝塚医療大学 |
研究代表者 |
堤 かおり 宝塚医療大学, 和歌山保健医療学部, 教授 (20327480)
|
研究分担者 |
近藤 ふさえ 順天堂大学, 保健看護学部, 教授 (70286425)
関戸 啓子 宝塚医療大学, 和歌山保健医療学部, 教授 (90226647)
植村 小夜子 佛教大学, 保健医療技術学部, 教授 (10342148)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 成人看護学実習 / 中小規模病院 / 看護学実習指導体制 / 看護学実習指導 |
研究実績の概要 |
本研究は,中小規模病院における成人看護学実習指導上の問題を明確化し,実習指導体制モデル構築のための基礎的研究である。H29年度は,成人看護学実習を担当する臨地実習指導者または指導経験のある看護師(臨床経験3年以上)14名を対象として,半構成インタビューを行った。その結果をもとに【学生の特性に合わせた指導】11項目,【学生指導に専念できる時間的余裕のなさ】4項目,【実習に伴う業務】7項目,【臨地実習指導者-教員間の指導・連携】13項目を中小規模病院における問題とし、これらを質問項目に設定して、令和4年度に看護系大学99件,中小規模病院139件に質問紙調査を実施した。回答は大学教員37名,臨地実習指導者34名から得られ,両者との比較にはカイ二乗検定を用いた。その結果,臨地実習指導者は【学生の看護過程の展開には時間を要することを理解する】【学生用ファイルを活用して学習状況を把握・情報共有をする】【臨地実習指導者・教員の役割を把握する】ことに困難があると回答した大学教員が多かった。また,臨地実習指導者は【学生の状況・反応にあわせて指導する】【院内の指導者基準・教育プログラムを活用する】【臨地実習指導者間やスタッフに実習指導の確認を行う】ことに困難を抱えている傾向にあると回答した大学教員が多かった。 以上から,中小規模病院の成人看護学実習においては,学生の学習状況の把握・情報共有方法、両者の役割理解の明確化を検討する上で大学教員は,臨床現場の状況を理解した上で連携を図っていく重要性が示唆された。
|