研究課題/領域番号 |
17K12147
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研究機関 | 安田女子大学 |
研究代表者 |
高瀬 美由紀 安田女子大学, 看護学部, 教授 (50437521)
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研究分担者 |
二井谷 真由美 広島大学, 医系科学研究科(保), 講師 (30326441)
今井 多樹子 安田女子大学, 看護学部, 准教授 (80538439)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 学習アプローチ / システマティック・レビュー / 看護学生 / 学業成績 |
研究実績の概要 |
研究最終年度の当初計画は、これまでの研究成果に基づいて、効果的な学習方法を促進するための教育アプローチを開発し、その効果を検証することであった。しかし、新型コロナウィルス感染症拡大防止のために、教育方法上の様々な制限があり、介入効果を検証するに至らなかった。そのため、当初の研究計画を変更し、看護教育におけるdeep/surface approaches to learningの学業成績への効果をsystematic reviewを通して検証することとした。 CINAHL、MEDLINE、PubMed、ERIC、そして ProQuestを使用し、2020年11月までに出版された英論文をBoolean operatorsを用いてキーワード検索した結果、150文献が抽出された。予め設定された文献の選定基準・除外基準に照合しながら、これらの論文の文献名、抄録、そして本文を精読した結果、最終的に11文献が分析対象として抽出された。 これらの文献は、欧米、中近東、アジア、オセアニア圏で学士課程もしくはdiploma課程に在籍する看護学生を研究対象としたものであり、日本人看護学生を対象としたものではなかった。9文献(with 10 cohorts, N = 1830)を対象にメタ分析を行った結果、deep approach to learningは看護学生の学業成績と正の相関関係を示すことが明らかとなった(r = 0.259 [95% CI: 0.184, 0.330])。一方で、surface approach to learningは看護学生の学業成績と負の相関関係を示すことが明らかとなった(r = -0.247 [95% CI: -0.318, -0.174] based on k = 11 with 12 cohorts, N = 2138)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウィルス感染症拡大防止のための教育方法上の制限により、介入効果を検証することができなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
更なる文献検討を続け、教育方法上のアプローチについて検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が発生した理由は、介入研究費用(データ収集、教材作成費など)の支出がなかったためである。 今後は研究成果を幅広く発信するためにも、論文のopen access化を図るために研究費を使用したいと考えている。また、効果的な学習方法の促進に資する教材開発費としても研究費を使用したいと考えている。
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