看看連携を効率的効果的に実現する外来部門の提供システムと建築計画指針の開発

2017 年度 実施状況報告書

• 研究課題/領域番号: 17K12152
• 研究機関: 北海道大学
• 研究代表者: 渡辺 玲奈 北海道大学, 保健科学研究院, 客員研究員 (10431313)
• 研究分担者: 良村 貞子 北海道大学, 保健科学研究院, 名誉教授 (10182817) ; 中山 茂樹 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (80134352) ; 林 佳子 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (50455630) ; 小林 健一 国立保健医療科学院, その他部局等, 上席主任研究官 (80360692)
• 研究期間 (年度): 2017-04-01 – 2020-03-31
• キーワード: 看看連携 / 外来看護提供システム / 病院内連携 / 外来環境

研究実績の概要

本研究は、急性期病院における院内外の看看連携を効果的効率的に実現する外来部門の看護業務内容や看護提供システムを明確にし、それらを支える外来部門の適切な施設環境構築のために外来環境指針を確立をすることを目的としている。本年度は、外来部門の看護業務内容や看護提供システムの現況を把握することを目的として、本調査で実施するヒアリング調査項目の抽出を中心に、下記の通り研究を遂行した。
１）研究代表者および分担者間で、これまでの外来看護マネジメントと建築計画に関する研究実績および実施した関連研究の内容を共有した。これをもとに、本調査の項目として必要な要素を抽出した。また、入手できた外来部門の図面分析から、各病院の特徴や疑問点から外来看護実践と関連すると思われる調査項目を抽出した。
２）急性期の３病院における外来部門の看護管理者に対し、外来看護マネジメントおよび外来看護実施時に必要な諸室および諸室配置等に関してヒアリングを実施した。
ヒアリング調査により、外来部門は病棟マネジメントとは異なり、明確な施設基準および人員配置基準がないことから、各施設の特性を踏まえて独自の方法でマネジメントされていることが明らかになった。また、外来部門の診察室等に配置されている職種は看護師だけではなく、事務職員等多様な職種がチームとなり医療を提供しており、３病院においても職種の役割に相違があった。よって、病院の特性等と合わせた外来看護マネジメントに関して分類し、その分類に合わせた外来環境が必要であると考えられる。

現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ヒアリング調査の継続に向けて分担研究者とともに研究は遂行している。しかしながら外来部門の看護マネジメントは各病院により非常に多様であり、調査対象の選定やそれに伴う調査項目の抽出等、本調査にむけての調査項目の妥当性の検討に時間を要している。

今後の研究の推進方策

ヒアリング調査を継続し、病院の特性等と合わせた外来部門における看護マネジメントの分類を行う。また、同時に外来部門の図面分析により、それぞれの分類において配置されている諸室、面積、仕様等を明らかにしていく。

次年度使用額が生じた理由

本年度は調査対象病院の選定に時間を要し、ヒアリング回数が少なかったため次年度に繰り越した。それに伴い、図面分析も進まなかったため、図面分析に必要な費用を次年度に繰り越した。