研究課題/領域番号 |
17K12171
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
中岡 亜希子 大阪府立大学, 看護学研究科, 准教授 (60353041)
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研究分担者 |
冨澤 理恵 大阪大学, 医学系研究科, 特任講師(常勤) (20584551)
澁谷 幸 神戸市看護大学, 看護学部, 准教授 (40379459)
内海 桃絵 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (40585973)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | チームワーク / 看護師 / 看護補助者 / 協働 / コミュニケーション |
研究実績の概要 |
本研究では、看護チーム力を向上させるための看護師と看護補助者の業務分担に関わる情報共有のコミュニケーションや、ケアを実践するために互いをどのようにモニタリングし、調整しているかということを目的としている。そのためにフィールドワークを計画し、その視点を焦点化することを第一段階と位置づけ、平成29年度はチームワークに関する文献検討を行った。そして、第二段階目としてフィールドワークを実施する際に、上記の文献検討より、看護師と補助者のチームワークの構造を把握する必要性を明らかにした。現在、フィールドワークに先立ち、看護師と看護補助者のチームワークの構造を把握するための量的調査の準備を進めている。チームワークを客観的に測定するための尺度として、三沢ら(2009)の「看護師チームのチームワーク測定尺度(以下、Teamwork Measure for Nursing Teamを略してTMN)」を借用の内諾を得た。TMNは、Dickinson & McIntyre(1997)の理論的モデルに基づき、チームワークを測定する尺度で、モニタリングと相互調整、職務の分析と明確化、知識と情報の共有、フィードバックの4つの因子、15項目から構成されている。また、チームワークと労働生活の質は、関連性をがあることが明らかになっており、Lee(2003)が開発したQuality of Work(ing) Life測定尺度(以下、QWL)を借用することの承諾を得ており、あわせて病棟のチームワークの特性を測定するために用いる。上記の尺度を用いて看護師と看護補助者で構成される看護チームの構造を把握し、チームワークの良い病棟、そうでない病棟の構造を明らかにするための、調査研究の倫理審査をの準備を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
調査のための尺度の借用への承諾を得るなどのプロセスのための倫理審査の準備に時間を要したため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は倫理審査の承諾を得た後調査を進める。調査結果によりその後予定しているフィールドワークの視点をさらに焦点化する。チームワークのよい病棟とそうでない病棟におけるチームワークの構造を量的に明らかにした結果を踏まえ、フィールドワークを実施することで、チームワークを改善するための具体的な現象が明らかになると考えている。よって、量的調査の分析を進め、その後フィールドワークのための倫理審査の準備を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成29年度内に倫理審査の許諾が得られなかったため、平成30年度にチームワークの尺度を用いた量的調査を実施する予定である。そのため次年度に調査のための印刷費、郵送費用などで使用する計画である。
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