研究課題/領域番号 |
17K12180
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
成瀬 和子 東京医科大学, 医学部, 教授 (70307122)
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研究分担者 |
石川 陽子 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (40453039)
須藤 恭子 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 国立看護大学校 講師 (80458976)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | nurse migration / 国際看護 / 看護師の国家間移動 |
研究実績の概要 |
2018年度は離職意思尺度の開発をおこなうことを目的とした。アジアで開発された尺度を調べたが、英語で出版されてたものはなく、各国の研究協力者に現地語での文献検索を依頼したが、それも入手できなかった。そのため研究代表者が以前にケニアで使用したスケールを修正して使用することとした。それを3カ国の研究協力者に確認をしてもらい、また彼らを通じて現地調査施設の確保をおこなった。また研究手順=パイロットテストの実施計画の確認をおこない、研究計画書を作成した。その際、調査で使用するスケールの関連基準妥当性検証のため、referenceとして使用する既存のスケール(Job Satisfaction Index)の使用許可をSAGE publications より取得した。さらに、研究班内での役割の再確認(研究結果の発表、研究費用の配分等)をおこない、研究をスムーズに実施するための準備をおこなった。 2019年5月に3カ国でパイロットテストを実施する予定で、東京医科大学研究推進センターに、研究倫理審査受審のため英語の研究計画書を添付して提出したところ、3月に既存スケールも含めすべて日本語に翻訳して再提出するよう求められ、日本語版研究計画書の作成をおこなっており、研究倫理審査の準備に時間がかかっている。したがって、本来2018年度に実施するはずであったスケールのベトナム語、インドネシア語に翻訳・バックトランスレーション、およびパイロットテストはおこなえていない状況である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
離職意思尺度は、研究代表者が以前開発したものを基盤にし、modifyしたものを使用することにしたが、信頼性妥当性確認のためのパイロットテストが未定になっているため、計画よりやや遅れている。理由として、研究代表者の所属機関では事前に説明がないにもかかわらず、研究倫理審査は英語の研究計画書のみでは受け付けてもらえず、日英両方の研究計画書を作成することになり、その作成が遅れている。加えて機関の倫理審査自体に時間がかかるため、2019年度上半期中にパイロットテスト実施を目指している。
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今後の研究の推進方策 |
研究の実施状況が遅れていることから、2019年度前期に国内外の倫理審査をクリアし、スケール及び必要な資料の現地語翻訳をおこなう。スケールのバックトランスレーションは各国の研究協力者に依頼し、スケールの信頼性を確保する。その後パイロットテストの実施を目指す。パイロットテストは各国30名の協力者を確保しておこない、スケールの信頼性と妥当性を検証する。信頼性はtest-retest、妥当性は関連基準妥当性で検証し、必要時スケールの修正をおこなう。そして、2019年度中に国外での調査実施を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の進捗が遅れているため、本来であれば海外調査の準備にかかる費用(現地語への翻訳費用、研究協力者への謝金など)が残っていることがあげられる。研究倫理審査に合格後に、研究参加者への説明文やスケールの現地語への翻訳、そのバックトランスレーション等の現地調査のための費用がかかるため、来年度に繰越になっている。
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