【研究4】テーマ:機能分化に対応した看護管理研修の実践と評価 目的:地域医療構想における看護管理の構築として中小規模病院の看護管理者を対象に機能分化に対応した看護管理に必要な知識とスキルを磨く研修を実践し、プログラム内容を評価する。 研究方法:2021年2月20日にA県46床~268床の病院の看護管理者(以下:研修生)を対象に研究3で作成した教育内容を用いて機能分化に対応した管理研修を行った。計画では対面予定であったが、コロナ禍の緊急事態宣言もありオンライン研修とした。内容は、機能分化時の看護管理として、制度・医療政策、地域医療構想、ケアミックス病院のクリニカルラダー開発と活用、地域分析・自施設の分析の講義と演習を行った。また、自施設の強みを活かした講義やグループワークを行い共有できるようにした。調査内容:研修生には、研究3のデルファイ法で作成した専門家(ケアミックス病院に移行して8年以上の経験を持った管理者)がケアミックス病院に必要な管理項目72項目とスキル項目「内容の理解ができる」「理解し説明ができる」「提案・戦略・体制作りができ実践している」について、記述式アンケート用紙にて研修前後に郵送して回答を求めた。分析:専門家と研修生、研修生の研修前後を統計解析(SPSS for Windows)を用いて比較検討した。倫理的配慮:A大学研究倫理審査委員会の承認(承認番号20202)を得て行った。 結果:オンライン参加は、看護部長・副看護部長・看護師長・看護主任の36名であった。回収率100%、研修前、専門家は「必要である」項目に対し、研修生は自治体の医療・介護作りに参加・ポリファーマシー等は「必要でない」等の項目が低く、有意差が認められた。また、研修後には、理解が深まり有意差が認められた。教育プログラム作成までには至らなかったが、基礎となる分析の貴重なデータを得ることができた。
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