研究課題/領域番号 |
17K12211
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研究機関 | 宮城大学 |
研究代表者 |
齊藤 奈緒 宮城大学, 看護学群, 准教授 (20403298)
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研究分担者 |
宮脇 郁子 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (80209957)
多留 ちえみ 神戸大学, 保健学研究科, 保健学研究員 (90514050)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 心臓デバイス植込み患者 / 身体活動 / 睡眠 / 介入研究 |
研究実績の概要 |
「心臓デバイス(植込み型除細動器、心臓再同期療法)植込み患者の治療安定期における生活リズム評価に基づく長期的な生活適応への支援」の構築のための第1段階として、2施設における心臓デバイス(CRT,CRT-D,ICD)新規植込み患者約50名を対象に、治療安定期(植込み6か月~1年後頃)の生活リズムと生活適応の実態調査を行った(2018年9月まで)。その分析結果を基に、長期生活適応のための支援プログラムを作成した。さらに、当プログラムの効果検証研究実施のために、調査施設の医学介入研究倫理審査委員会の審査を受け、2020年2月に承認を受けていた。 2020年度は、第2段階としての介入研究を、前年度(2020年)3月より調査開始予定であったが、COVID-19による対象患者の医療中断に伴い、調査開始が7月末となった。しかし、その後も、感染拡大状況による医療・研究の中断と再開を繰り返し、2020年度末で、対象患者のエントリーが5名のみであり、6か月後の介入、1年後の評価であることから、調査データが得られていない。そのため、研究助成期間を1年間延長申請した。なお、2020年度は、介入調査を継続しながら、第1段階の調査成果に関する学術集会での発表と論文投稿準備、計画修正に関する研究者とのディスカッションを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2段階目の支援プログラムの効果検証研究を、2020年3月より調査開始予定であった。しかし、COVID-19による医療体制の確保に伴い、対象患者の医療・外来が中断され、倫理的配慮からも研究開始ができなかった。2020年7月末より医療・外来再開及び研究調査開始したが、COVID-19拡大状況による中断と再開を繰り返し、年度末で対象者のエントリーが5名であり、かつ、エントリー後6か月目の介入および1年後の評価であることから、調査データが得られず、助成期間を1年間延長申請した。本報告時点でも、対象者のエントリーが増えておらず、新たに対象施設を増やすことも研究の妥当性および倫理的にも不可能なものである。当初計画時期から大きく変容した現在の状勢に合わせた研究計画に修正しながら、残り1年で成果をまとめる必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
1年間延長申請の承認を得たため、COVID-19拡大情勢の変化により、再び対象者のエントリーが進んでいない状況にあるが、本調査は対象者数を増やす操作ができるものではないため、エントリー最低10名を目指して継続する。なお、本研究は、当初、プログラム評価研究法における、アウトカム評価(介入6か月後、評価時期1年後)で計画していたが、延長した1年間にその成果が完了する見込みがなくなった。したがって、倫理的配慮上、本計画は継続するが、プロセス評価と形成的評価(表面妥当性)の検証の精度を高め、成果報告する。また、次の研究段階では遠隔プログラム作成を目指している。そのため、本研究の成果として、委託業者の選出を行い、業者を含めた研究チーム会議を通して、プログラムに必要なコンテンツやシステム上の課題抽出を行うよう計画変更する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初予定していたプログラム介入調査が、COVID-19の状勢により進行していない。そのため、この調査にかかる、研究分析補助者の人件費や謝金の執行がない。調査進行が遅れていることから分析や打合せ、成果発表の機会が設けられず、かつ、COVID-19拡大により、打合せや成果発表のための学術集会はすべてオンラインとなったため、旅費の執行がなくなった。 1年間延長した最終年度においては、作成したプログラムの形成的評価(表面妥当性)およびプロセス評価を新たに行い、成果発表をまとめることに執行する。また、本研究の成果の一つとして、かつ、次の研究段階に向けて、業者委託等を通して遠隔プログラムシステム構築を計画している。この準備に関する執行を予定している。
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