研究課題/領域番号 |
17K12213
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研究機関 | 宮崎県立看護大学 |
研究代表者 |
久野 暢子 (加瀬田暢子) 宮崎県立看護大学, 看護学部, 教授 (40253760)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | HIV陽性者 / セクシュアルヘルス支援 / 尺度開発 |
研究実績の概要 |
本研究はHIV陽性者に対するセクシュアルヘルス支援において看護者が抱える課題を明らかにすることを目的とし、その手段としてセクシュアルヘルス支援困難感尺度を開発し、現状を把握するものである。平成29年度は、その第一段階として尺度の構成要素を抽出した。 平成28年度までに行った調査(HIV看護のエキスパート看護師ならびに経験の浅い看護師に対するセクシュアルヘルス支援において感じる困難に関する面接調査)結果について、尺度項目としてのネーミングの適切性も含めて再検討した。その結果、エキスパート看護師からは、「①患者・パートナーに対する性感染症予防教育」「②多様な性を受け入れること」「③セクシュアルヘルス支援に対する自己のスキル不足」「④セクシュアルヘルス支援の方向性と患者のニーズとのすり合わせ」「⑤患者との関係性の維持」「⑥患者のセクシュアルヘルス支援拒否への対応」「⑦支援側の連携や関わる時間の制約」「⑧性行為を前提とした二次感染予防教育」の8項目、経験の浅い看護師からは「①性行動に関する情報収集」「②患者との関係性の形成」「③セクシャリティへの関わりの糸口を見出すこと」「④性行動に関する情報収集の必要性についての説明」「⑤MSMに対する理解」「⑥二次感染予防への介入」「⑦個人情報保護」の7項目が得られた。また、本尺度の外的基準となりうる尺度に関しては、現在複数の先行研究を検討している段階である。 今後はこの外的基準尺度を設定し、前述の15項目を含めた尺度原案の作成を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成29年度に研究代表者である久野が現任校に異動し、組織の管理運営や学生への教育活動等の通常業務に関して当初の見込み通りに進まなかったため、課題執行に支障をきたした。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、「セクシュアルヘルス支援困難感尺度」の土台となる尺度項目に関する前述の分析結果を学会で発表し、意見をもらうことでさらに洗練させ、尺度原案を完成させる。その後は当初の計画通り進め、平成30年度は尺度の信頼性・妥当性確認のための調査を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成29年度は課題執行が遅れ、研究打ち合わせでの旅費を使用せず、電話・メールを活用したため次年度使用が生じた。その費用は次年度に継続使用するとともに、前述の「セクシュアルヘルス困難感尺度」に関する学会発表に伴う参加費や旅費等に充てる。その他は当初の計画通り執行する予定である。
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