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2019 年度 実施状況報告書

HIV陽性者へのセクシュアルヘルス支援における課題の解明-尺度開発による明確化-

研究課題

研究課題/領域番号 17K12213
研究機関宮崎県立看護大学

研究代表者

久野 暢子 (加瀬田暢子)  宮崎県立看護大学, 看護学部, 教授 (40253760)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワードHIV陽性者 / セクシュアルヘルス支援 / 尺度
研究実績の概要

本研究はHIV陽性者に対するセクシュアルヘルス支援において、看護者が抱える課題を明らかにすることを目的とし、その手段としてセクシュアルヘルス支援困難感尺度を開発し、現状を把握するものである。2019(令和元)年度は、前年度に行った調査結果の探索的因子分析を行い、セクシュアルヘルス支援困難感尺度の検討を進めるとともに、HIV陽性者のセクシュアルヘルス支援ニーズを把握するための面接調査に関して研究倫理審査の申請を行い、承認を受けた。
セクシュアルヘルス支援困難感尺度調査(n=73)における探索的因子分析では、48変数の度数分布、変数間および各変数と基準変数である「私はセクシュアルヘルス支援が苦手である」との相関、スクリープロットを確認し、因子数を4と設定して因子分析を行った(最尤法・プロマックス回転)。その結果、「看護師の介入で患者の性行動を変えることは難しい」など14変数が除外され、「第1因子:コミュニケーションスキル不足による困難(寄与率28.4%)」「第2因子:患者の価値観に関わる問題だと認識することによる困難(寄与率9.5%)」「第3因子:患者が支援を求めていないと感じることによる困難(寄与率6.5%)」「第4因子:連携不足による困難(寄与率5.1%)」が抽出された。4因子はすべて基準変数との有意な相関があり、尺度全体の信頼度係数は09.14、累積寄与率は49.48%であった。
HIV陽性者に対する面接調査に関しては、研究者の所属機関における研究倫理委員会の承認を受けた後、調査依頼施設での研究倫理審査受審の準備を行っていた。この準備期間中に新型コロナウイルス感染症(covid-19)が拡大し、施設側からの研究進行の見合わせの連絡があったため、それ以後は中断中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

HIV陽性者への面接調査が新型コロナウイルス感染症(covid-19)拡大予防により中断中であり、研究再開の見通しが立たないため。

今後の研究の推進方策

新型コロナウイルス感染症(covid-19)に伴う社会活動の推移を確認し、調査可能な状況となった段階で現在予定している医療機関で研究倫理審査を受審し、調査を進める。今年度の後半まで調査が困難な状況であれば、本課題の目的を達成できるよう、得られたデータで分析結果をまとめる。

次年度使用額が生じた理由

本課題の遂行に伴い、HIV陽性者側からのセクシュアルヘルス支援に関するニーズ調査の必要性という新たな課題が生じたため。研究分担者の所属医療機関(所在地:東京)での調査を予定しているため、それに係る旅費・謝礼・データ分析等での研究費の使用を見込んでいる。また、看護系学会やエイズ医療関係の学会の参加で使用予定である。

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公開日: 2021-01-27  

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