研究課題/領域番号 |
17K12226
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
近藤 ふさえ 順天堂大学, 保健看護学部, 教授 (70286425)
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研究分担者 |
飯塚 麻紀 駒沢女子大学, 看護学部, 准教授 (10319155)
榎本 佳子 順天堂大学, 保健看護学部, 講師 (20637102)
小川 典子 順天堂大学, 保健看護学部, 先任准教授 (30621726)
堀江 みどり 順天堂大学, 保健看護学部, 教授 (80812172)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 外来看護 / 看護外来 / 移行期ケア |
研究実績の概要 |
慢性疾患患者の増加や在院日数短縮化によってセルフマネジメントが確立していない状態で退院する患者も増え、外来には医療依存度が高い患者が増加している。患者とその家族は、急性期からほどなく退院し在宅療養への移行を余儀なくされ困難性が生じる。また、セルフマネジメントが十分でない状況は、慢性疾患の重症化や再入院を招く要因であるため、外来での看護は重要である。本研究では、「看護外来の組織化」に向けた基礎的研究に位置づけ、各診療科外来における専門看護師や認定看護師など専門領域の高度な知識技術を有する看護師のケア実践とその効果と課題を明らかにすることを目的とした。 2017年度は「看護外来推進研究会」を立ち上げ研究遂行の基盤づくりを行い、2018年より8領域の診療科外来における看護ケアの実態調査を開始し、現在も継続的に調査を実施している。その中で、整形外科外来における骨粗鬆症患者への看護ケアの実態、およびがん治療センターにおける化学療法を受けるがん患者への看護ケアの実態を明らかにした。その結果、「病気・治療に関する質問への対応」「症状に関する質問への対応」「日常生活に関する指導」が最も多く、次いで「在宅療養に関する困難事」「病気・症状に対する悩み」「療養生活と症状・治療の折り合い」への対応、「治療処置」などであった。在宅医療へと移行が進む中で、患者および家族が治療継続をしていくためには、専門的な知識を持つ看護師の看護外来おいて、日々の生活の中で起こる様々な事柄へのセルフマネジメントへの支援が重要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
外来におけるリンパ浮腫看護、骨粗鬆症予防看護、糖尿病足病変予防フットケア、ストーマ ケア、糖尿病看護、がん放射線療法看護、がん化学療法看護の実態調査を実施中であり、2019 年12月まで継続する。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き外来におけるリンパ浮腫看護、骨粗鬆症予防看護、糖尿病足病変予防フットケア、ストーマケア、糖尿病看護、がん放射線療法看護、がん化学療法看護の実態調査を継続する。また、急性期医療病院においてTransitional Care(移行期ケア)の視点をもち、慢性疾患の患者および家族への在宅療養支援について、「外来-病棟-外来」の各移行期での看護ケア事例を通して明らかにしていく。さらに、看護外来(看護専門外来)の看護ケアプログラムを作成に着手する。
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次年度使用額が生じた理由 |
海外における移行期ケアの実際の視察を予定していたが実施しなかった。国内において移行理論の第一人者であるアフアフI.メイレス博士の講演を研究分担者、研究協力者と共に聴講し理解を深めた。今年度は引き続き実態調査を継続し、その研究成果を海外の学会で発表する予定である。
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