研究課題
本研究では、カテーテル・アブレーション(catheter ablation)治療を受ける心疾患患者を対象に、治療の開始前から治療後の回復期・維持期に至る経過を辿りながら、患者のQuality of Life向上を目指した援助モデルの開発を行うことを目的とした。第1段階としては、カテーテル・アブレーション治療を受ける患者の身体的・心理的・社会的な特徴を明確にするため、外来及び入院患者を対象とした半構造化面接調査を実施した。第2段階では、カテーテル・アブレーション治療を受ける患者を縦断的に追跡調査し、質問紙調査を通してカテーテル・アブレーション治療前後の患者の健康状況や日常生活の変化、Quality of Lifeに関する検討を行った。第3段階では、カテーテル・アブレーション治療前後における患者のQuality of Life及びそれに関連する要因を明らかにすることで、カテーテル・アブレーション治療を受ける心疾患患者のQuality of Life向上を目指した援助モデルを考案した。最終年度には、前年度に引き続きカテーテル・アブレーション治療を受ける患者を対象とした縦断的質問紙調査を実施した。質問紙は郵送にて配布・回収を行い、得られたデータは、統計ソフトSPSS にて多変量解析を行い、カテーテル・アブレーション治療の前後における患者のQuality of Life 及びそれに関連する要因(対象者の健康状態や生活状況など)を明らかにした。また、面接調査及び質問紙調査の成果から、カテーテル・アブレーション治療を受ける心疾患患者のQuality of Life 向上を目指した援助モデルを考案した。研究の成果として、看護師が患者の身体感覚を重視したサポートを実施したり、適切な情報提供を行ったり、患者の全体像の理解をすることが重要であることが示された。
すべて 2020 2019
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International Heart Journal
巻: 61(1) ページ: 21-28
https://doi.org/10.1536/ihj.19-226
日本循環器看護学会誌
巻: 15(1) ページ: 19-26