研究課題/領域番号 |
17K12231
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
木下 里美 (高野里美) 関東学院大学, 看護学部, 教授 (60315702)
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研究分担者 |
高島 尚美 関東学院大学, 看護学部, 教授 (00299843) [辞退]
星名 美幸 関東学院大学, 看護学部, 講師 (00711996)
小山 裕子 関東学院大学, 看護学部, 助教 (50737509)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | がん患者 / 救急外来 / オンコロジーエマージェンシー / 退院支援 |
研究実績の概要 |
新型コロナウイルス感染症の影響で、データ収集施設への出入りができない状況であったため、これまで得たデータの分析および、共同研究者間で今後の方向性や計画についての打ち合わせを、テレビ会議システムやメール等を用いて実施した。 前年度までに、収集したデータの分析を行ない整理した結果、がん患者が救急受診し入院に至った経緯は、「症状が出たときは、化学療法の副作用は説明を受けていたので、出て当然の症状だと思っていた。しかし、我慢の限界を超え、さらに、自分では対処不能となった」「退院後の体調不良も、仕事のし過ぎ、また、末期がんの進行によるもので仕方がないと思った。」「症状はあったが、一時的に消失したため、それが予兆とは思っていなかった。」「生活に支障がないため様子を見ていた。」「退院前の治療による副作用症状が落ち着けば大丈夫と思っており、我慢しているうちに体動困難な状態まで衰弱していた」など、気になる症状がありながらギリギリまで我慢してしまったり、緊急を要する病状であると認識するのが難しい状況であることが推察された。また、退院後の不安は、「時によって、人によって症状が違うので不安。何か起きた時の対処方法。家族に迷惑をかけたくない。」「自分の体のことも心配だが家族も心配」「同じ症状が起きた時どうしよう不安」など、自身のことだけでなく家族に対する不安も抱えていた。医療者へ求める支援は、「症状の程度、症状が出た時に対処方法と利用できる資源」「第三者への相談」「家族への対応」「自分の治療を担当した医師に最後まで状態を診てもらいたい」もあったが、特に支援を必要としていないという意見もあり、患者が自主的に求める支援の内容は少なかった。今後、患者への支援内容について、更に分析を深める必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、研究協力施設への出入りが制限され、対面での打ち合わせや、追加のデータ収集ができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
前年度までに収集したデータの分析は、研究者間で概ね同意が得られたため、論文作成を進める。また、質的研究から得られたデータを参考に、量的研究の計画を、具体的に進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
学会がオンライン開催であったため、交通費、宿泊費の支出がなかった。また、研究協力施設への出入りができなかったため、交通費の支出がなかった。 今年度も、研究協力者との打ち合わせの結果、コロナ禍の影響で、研究協力施設の出入りができないことが確認できているため、郵送法による量的研究に変更し、それに必要な統計ソフト購入や郵送費に使用する予定である。
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