研究課題/領域番号 |
17K12235
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
カルデナス 暁東 大阪医科薬科大学, 看護学部, 准教授 (80434926)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 慢性看護 / 有益性の発見 / アピアランスケア / メイクセラピー / 女性 / 膠原病 |
研究実績の概要 |
本研究はSLE患者を対象としたメイクセラピーを取り入れたアピアランスケアプログラムであり、患者の有益性の発見の獲得における有効性を検証することを目的としている。研究対象者が語った「自己像」をメイクアップで表現すること、SLEに罹患してからの体験、その時の自分の思いを振り返って、SLEとの病気の体験を通して自分にとっての有益性の発見につながることを期待される。 新型コロナ感染を危惧し、患者が必要最小限の外来に受診し、かつ受診に必要な時間以外に病院に滞在したくない心理もあり、昨年度研究対象者のリクルートができなかった状況を踏まえ、今年度は対象者に外来患者に加えて入院患者も追加し、プログラムの実施方法にZoomによるオンライン式も導入することを試みた。しかし、ステロイド剤を内服しているSLE患者は感染リスクが高いため、マスクを外しメイクセラピーを受けることは患者にとってハードルが高かった。また、Zoomによるオンライン式の実施方法においても、自宅にパソコンがないため、スマホの画面が小さく、メイクセラピーをうけることに限界があるため、新規の研究対象者を確保できなかった。 今年度はこれまでに収集したデータを整理し分析を行った。研究の結果を学会発表(日本看護科学学会)また論文投稿(大阪医科薬科大学医学会雑誌)した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
対象者に外来患者に加えて入院患者も追加し、プログラムの実施方法にZoomによるオンライン式も導入するなどの工夫していたが、本研究ではステロイド剤を内服しているSLE患者を研究対象者としている。本研究のプログラムを実施するにあたって、患者にマスクを外してもらうことが必要となるが、ステロイド剤の副作用などによる感染(特に新型コロナウイルス)リスクが高いため、患者にとってハードルが高かった。その結果、新規の研究対象者を確保することが困難であった。
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今後の研究の推進方策 |
2023年5月8日から新型コロナウイルス感染症はの感染症法上の位置づけが、2類から5類に変更したことによって、患者が抱えてた緊張感は少し緩和されると予測できる。対象者に対面とオンラインのハイブリッド方式でプログラムを提供することを予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
2023年5月8日から新型コロナは5類に変更された。現在、国民の中で新型コロナによる感染リスクへに恐怖感は緩和されつつある。以前より患者の協力を得やすくなっていることが見受けられる。前年度の引継ぎとして、5月末から研究協力者である診療科の医師の協力を得ながら、研究対象者のリクルートを行う予定をしている。より多い対象者数で研究プログラムの有効性を検証するため次年度使用額が生じた。次年度はメイクセラピーを取り入れたアピアランスケアプログラムを実施するにあたって、対象者への謝礼(必要に応じて交通費)、研究責任者の交通費(日本赤十字豊田看護大学に異動となったため)、メイクセラピーを実施するには必要なメイク道具(コスメティックスも含む)に使用する予定である。
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