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2017 年度 実施状況報告書

在宅COPD患者のヘルスリテラシーを高めるCOPDマネジメントプログラムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 17K12238
研究機関福岡大学

研究代表者

大城 知子  福岡大学, 医学部, 講師 (50461538)

研究分担者 藤田 昌樹  福岡大学, 医学部, 教授 (50325461)
馬場 みちえ  福岡大学, 医学部, 准教授 (60320248)
藤原 悠香  福岡大学, 医学部, 助手 (70755230)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード慢性閉塞性肺疾患 / COPD / ヘルスリテラシー / 喫煙
研究実績の概要

申請者らは先行研究でCOPD患者が病気や自己管理に必要な知識や認識などが非常に不足していることを明らかにした。そこで、本研究はCOPD患者がなぜ自己管理の認識が低いのか、日常生活で呼吸を意識して行動しているのかなどを明らかにし、その結果をもとに、COPD患者のヘルスリテラシーの向上をはかり、地域で支えるCOPDマネジメントプログラムを構築することを目的に取り組む。
平成29年度は1.COPD患者の病気や自己管理に対しての知識・認識が不足していることへの関連要因の調査を行う計画をあげた。本調査に取り掛かる前にヘルスリテラシーに関する文献検討を行った。さらに、COPD患者のヘルスリテラシーと比較するために、高齢者ふれあいサロンの運営にボランティアで参加している高齢者にヘルスリテラシーに関する調査を行った。その結果、「健康や病気の情報を普段どこから得ますか」の質問の答えで多かったのはテレビ、研修会・講演会、家族・友人から、専門職からの順であった。また、「信頼して実行する情報源はどれか」という質問に対しては全体の回答者がかなり少なくなり「専門職から」と「研修会・講演会」からの順に多かった。この結果から情報は収集するが、どれも信用しているわけではなく実行にはつながっていないことが多いことがわかった。
さらに、急性増悪を起こしている患者へのプレ調査(インタビュー1名)を実施した。COPD患者は病気のことを軽く(生命に危険を及ぼすことはない病気)考えて、喫煙を続けていた。仕事が忙しかったこともあり、特に自分から病気のことを知ろうとする行動にはつながらず、労作性呼吸困難がかなりひどくなるまでその状態が続いた。このことから、「喫煙」という嗜好・嗜癖を肯定し継続することの優先度が高く、身体的症状が強くなるまでは、情報へのアクセスが少ないことが考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成29年度は、急性増悪を起こしている患者10名へのインタビューを行う予定であったが、対象を「急性増悪を2回以上起こしている患者」に焦点を当ててよいのかを再度検討するためにプレ調査を実施した。その結果、患者の病気への認識や情報への関心の程度などが把握できたため、インタビューを個別に行うよりは、インタビュー結果を基にヘルスリテラシーに関する調査票を作成し、COPD患者に調査をすることを計画中である。
平成30年3月にアメリカ カンザス州トピカ市のStrmont Vail Hospitalで呼吸器のNPの診療時にシャドーイングを行い、患者のヘルスリテラシーに看護師がどの様に関わっているかをみた。患者への情報提供の方法や場所などが日本とは異なり、今後の「医療従事者の患者教育に対する認識・行動と外来における患者教育の実態調査」を行う際の調査項目検討に生かすことができると考えられる。

今後の研究の推進方策

今年度の研究予定である「入院・通院中のCOPD患者の呼吸機能状態の経時的なモニタリング」について、現在対象施設と方法や患者選定を検討中である。倫理審査を経て調査を実行する。
また、今後の「COPD患者をどのように地域でサポートしていけるのか、患者のニーズと支援実態の調査」のために、大野城市健康フェスタに参加協力を検討する。

次年度使用額が生じた理由

リスト式酸素飽和度測定装置の購入をまだ行っていないために次年度使用額が生じた。本年度購入予定である。

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公開日: 2018-12-17  

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