研究課題/領域番号 |
17K12240
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
加藤 明日香 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 客員研究員 (60756360)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 2型糖尿病 / スティグマ / 教材 / 実行可能性 |
研究実績の概要 |
本研究課題は、私たちが開発した、2型糖尿病患者のための「セルフスティグマ低減」教材(平成27~28年度文部科学省科学研究費補助金「研究活動スタート支援」(15H06910)研究代表者:加藤明日香)を、今後の臨床応用へと発展させるため、次の3つの研究により効果検証することを目的とする。計画している具体的な研究項目は、3部から構成されており、①「セルフスティグマ低減」教材の実行可能性の検討をするため、2型糖尿病患者を対象に「セルフスティグマ低減」教材を視聴、前後に質問紙調査を行った上で、その分析結果をもとに、②半構造化面接を実施し、患者のナラティブ(語り)を追加収集、同教材を改訂した後、③「セルフスティグマ低減」教材の効果検証を行うため、同教材のランダム比較介入研究を実施、患者のセルフスティグマの状態の低減を比較することである。
令和2年度は、研究項目の第3部である、令和元年度に作成した、2型糖尿病患者のための「セルフスティグマ低減」教材の改訂版について、同教材のランダム比較介入研究を実施し、同教材の効果検証を行うことを計画していた。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、緊急事態宣言が発令された2020年4月以降、医療機関においてデータ収集をはじめとする研究活動の禁止が求められたことにより、介入研究の実施は不可能となった。一方で、前年度までに収集されたデータ分析結果については、予定通り、学会発表し(オンライン開催)、原著論文としても投稿・アクセプトさせることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2020年4月に緊急事態宣言が発出されたことを受け、医療機関における研究活動の実施自粛を求められたため、当初計画していた研究進捗に遅れが生じた。現在のところ、今後のデータ収集の再開の目途はたっていない。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染拡大防止による医療機関における研究活動実施の自粛は、今後も継続して求められることを鑑みて、申請時の研究計画を見直す必要がある。令和3年度は、これまでに得られた本研究の成果であるパイロットスタディデータを中心に、学会発表および学術論文として公表していくとともに、研究参加者である2型糖尿病患者に研究結果を還元していくことを計画とする。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和2年度は、教材改訂版のランダム比較介入研究を実施し、同教材の効果検証を行うことを計画していたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、医療機関における研究活動の禁止が求められた。そのため、介入研究の実施に関わる諸経費が未使用のままとなったため、次年度使用額が生じる結果となった。
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