研究課題/領域番号 |
17K12256
|
研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
福井 里美 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (20436885)
|
研究分担者 |
久村 和穂 (石川和穂) 金沢医科大学, 医学部, 助教 (00326993)
三浦 里織 首都大学東京, 健康福祉学部, 准教授 (20551071)
坂井 志織 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 助教 (40409800)
石橋 裕 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (50458585)
新井 敏子 和洋女子大学, 看護学部, 准教授 (60644101)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | がん / サバイバー / 就労支援 / 障害年金 / 社会保険労務士 / 働きづらさ |
研究実績の概要 |
2年目は、計画書の倫理審査を受け、社会保険労務士への調査を開始した。2018年7月~2019年1月に、研究協力者の社会保険労務士の紹介から開始するスノーボールサンプリングにより、がん患者への障害年金申請経験のある社会保険労務士8名の半構成的面接を行った。面接では、面接対象社会保険労務士の背景と属性(経験年数、専門分野、障害年金申請全体の経験数、がん患者の経験数)とがん患者の障害年金申請の特徴や困難と感じていること、そして支援した匿名化した23ケースについて、診断書、申立書、添付資料、実際の様子を聞いた。 社会保険労務士8名の背景は、年齢は40代から60代、性別は男性3名、女性5名、社会保険労務士の経験年数は3~10年未満の中堅が6名、10名以上のベテランが2名であった。専門分野は、年金のみを専門にしている者が3名、5名は年金のほか、会社の人事労務管理や保険、成年後見、会社顧問契約の中の業務の一つとして携わっていた。障害年金支援ケース全体に占めるがん患者の割合は1~6割と対象者によって幅があった。 「働きづらさの支障」の実態の一次分析を各自行った。次年度の研究会で、一時分析の共有、討議、指針の確認、二次分析を経て、指標案を作成する予定。 1年目の文献検討の結果を9月に日本サイコオンコロジー学会で、2年目の今年度に行ったがん患者の障害年金支援支援を行う社会保険労務士の実態についての中間集計を3月にがん相談研究会年次大会で発表した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
社会保険労務士調査の対象者が、スノーボールサンプリングのみで8名得られた。10名程度としていたが、ケース数が23名と予定数を得ることができた。
|
今後の研究の推進方策 |
「働きづらさの支障」の実態の一次分析を各自行った。次年度の研究会で、一時分析の共有、討議、指針の確認、二次分析を経て、指標案を作成する予定。 社会保険労務士を通して、当事者にインタビューする方法が現実的ではなかったため、抗がん剤治療に伴うしびれ症状を経験したサバイバーを対象とした他の研究結果を、指標案を作成する際には、参考資料に加える。 指標作成後に、臨床現場で試使用するための研究協力者を募集するため、がん化学療法看護認定看護師の集まる研究会で、本研究計画と中間発表を行い、研究協力者を集めるアナウンスをする。
|
次年度使用額が生じた理由 |
調査対象者のリクルートを、近距離在住者で行うことができ、調査のための旅費を予定より縮小して行うことができた。 次年度の分析および指標作成のための研究会議、学会発表時の参加者数を増やし、積極的な議論と次期調査準備を行う。
|