研究課題/領域番号 |
17K12259
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研究機関 | 神奈川県立保健福祉大学 |
研究代表者 |
野村 美香 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (80276659)
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研究分担者 |
土井 英子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 講師 (10457880)
大場 美穂 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 講師 (20451768)
小林 珠実 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 准教授 (50382263)
田代 理沙 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 助教 (60748945)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | がん看護学 / 臨床看護学 / 集団検診 / 成人保健 |
研究実績の概要 |
平成30年度は、前年度に実施したシステマティックレビューについて、最新の文献を加え、コミュニケーションツールの洗練を継続して進めた。リスクコミュニケーションツールに記載される科学的根拠と検診に伴うリスクについて確定し、科学的根拠の側面についてはツールの完成をみた。実施したシステマティックレビューの成果について、学会発表を行い、研究者間の意見交換により、メリットの高い健診の受診率が上昇しない要因への働きかけとして、コミュニケーションツールに用いるナラティブなエビデンスの選定方針を決定した。研究開始当初は、条件を設定せず、20名程度の婦人科がん患者へのインタビューによるナラティブなエビデンスの収集を計画していたが、文献レビューと研究者への意見聴取から、婦人科がん検診の受診の阻害要因を吟味した意図的なサンプリングに、対象者選定を変更することとした。ナラティブエビデンスの収集については、プレテストを実施し、質問内容の精選を終えた。 統合型リスクコミュニケーションツールの使用プロトコールについては、ツールの素案をベースに検討し、一貫した介入とするための保健医療従事者用の系統的な教育プログラムを考案した。考案した教育プログラムの骨子は、①子宮がん検診の科学的根拠、健診の受診・継続受診を妨げる要因に関する知識、②リスクコミュニケーションの概念とコミュニケーションスキルの二つからなり、演習を含む90分のプログラムとした。プログラム内容の習得については、知識確認のための試験と、ロールプレイ場面のビデオ解析によるものとした。 これらの成果をもって、最終的な統合型リスクコミュニケーションツールと使用プロトコール、ならびに介入者のための教育プログラムが整い、介入研究のためのパイロットスタディの計画を立案した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
子宮がん当事者のがん診断過程におけるナラティブの収集については、サンプリングの軌道修正が必要となっている。しかし、使用プロトコールや介入者への教育プログラムは概ね完成しており、研究全体の進捗としてとらえると、当初計画にそって順調に進展していると判断できる。
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今後の研究の推進方策 |
計画していた面接調査については、サンプリングの方向性に若干の軌道修正はあったが、新たに開拓した研究協力施設における実施可能性には問題なく、予定通りの実施が可能な状況にある。次年度前半に、今年度残された課題を整理し、小規模の試験的な試用の準備を進める予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成30年度使用において差額が生じた理由は、文献等の入手に関してオンライン入手が可能になった点がある。また、研究者や先駆的な実践家への意見聴取について、学術集会の機会に集中して実施したことにより、旅費が節約された点にある。予定していた面接調査の実施が、一部次年度に移行したことも一因であるが、調査規模を拡大する予定であるため、当初計画通りに使用する予定である。
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