研究課題
2017年度~2018年度は、心筋梗塞患者のセルフケア支援を実践している医療従事者を対象とし、支援する上での工夫、支援する上での課題、期待する支援システムについて面接調査を行い、質的に分析した。実践している工夫は、【患者の理解度や性格に合わせて説明を変更する】などの4カテゴリーに分類された。支援する上での課題については、【心筋梗塞に対する知識不足によりセルフケアと疾患が結びつかない】などの15カテゴリーに分類された。支援する上で期待するシステムは、【在宅療養を支援できる地域の施設との連携やネットワーク】などの5カテゴリーに分類された。2019年度~2021年度は、循環器外来に通院中の心筋梗塞患者を対象とし、セルフケアを実践する上での課題と期待する支援内容について面接調査を実施し、質的に分析した。実践する上での課題は、【薬や日常生活の管理方法がわからない】【通常と違うことや手間のかかることはできない】【セルフケアに必要な資源を上手に活用できない】【多忙な仕事や業務内容からセルフケアができない】などの9カテゴリーに分類された。実践する上で期待する支援は、【入院中や心臓リハビリ室で医療従事者から受けた説明やパンフレットの記載内容を活用したい】、【検査結果や治療について説明を受けて納得して治療を受けたい】【個別の状況にあった手軽な管理ができるよう支援してほしい】の3カテゴリーに分類された。面接調査の結果より、患者の個々の能力や背景に沿っった支援の充実や院内外の支援体制や各専門職の連携に関する課題を解決できる支援システムの構築が必要であると考えられた。また、2021年度は、医療情報ネットワークを使用したセルフケア支援システムを検討し、試行した。
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すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)
インターナショナル Nursing Care Research
巻: 21 ページ: 11-20