研究課題/領域番号 |
17K12289
|
研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
佐々木 くみ子 鳥取大学, 医学部, 教授 (00284919)
|
研究分担者 |
鈴木 康江 鳥取大学, 医学部, 教授 (10346348)
原田 崇 鳥取大学, 医学部附属病院, 助教 (00437550)
大谷 多賀子 鳥取大学, 医学部, 助教 (20710031)
大島 麻美 鳥取大学, 医学部, 助教 (90758161)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 早産予防 / 生活習慣 |
研究実績の概要 |
本研究の最終目的は、妊婦の腟内・腸内細菌叢を正常化し早産予防に寄与する「妊娠中におすすめしたい生活習慣」を促進するための健康教育プログラムを開発し検証することである。本研究はステップ1において、我々の先行研究を基に妊娠期の生活習慣と腟内・腸内細菌叢の変化および妊娠転帰の関連の検討を行い、ステップ2においてステップ1の結果をもとに健康教育プログラムを開発し、ステップ3において開発した健康教育プログラムを妊婦に提供し健康教育プログラムが腟内・腸内細菌叢の正常化と正期産に寄与するのかを検討する。 平成29年度は早産予防に寄与する生活習慣を促進する健康教育プログラム開発のための基礎的データを収集するために症例対照研究の研究計画について検討した。介入プログラムを開発するための追加調査となるため本研究結果は非常に重要なものとなる。そのため腟内・腸内細菌叢の観察方法については遺伝子分野の研究者にもスーパービジョンを受けながら研究計画の詳細を検討した。本研究では、産褥入院中の褥婦を対象に、生活習慣の中でも特に食習慣について候補食品の摂取状況と分娩週数との関連について具体的に調査を行うこととした。また、早産および正期産となる一部妊婦に対してはパイロットスタディとして腟内・腸内細菌叢の網羅的解析を行い妊娠中の食生活が腟内・腸内細菌叢と関連するのかを検討することとなった。さらに、開発する健康教育プログラムの信頼性妥当性を高めるために、環境省の子どもの健康と環境に関する全国調査データを利用し、妊娠中の生活習慣と分娩時期の関連を追加分析することを検討した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
平成29年度は、早産予防に寄与する生活習慣を促進する健康教育プログラム開発のための基礎的データを追加収集するための症例対照研究計画を検討し、研究計画を立案しデータ収集を開始する予定であった。しかし、特に腟内・腸内細菌叢の観察方法について方法と症例数の決定に時間を要したため研究が遅れた。
|
今後の研究の推進方策 |
症例対照研究の準備がほぼ整ったため、平成30年度は早産予防に寄与する生活習慣を促進する健康教育プログラム開発のための基礎的データを追加収集するための分娩入院中の褥婦を対象とした研究を開始する。同時に、環境省の子どもの健康と環境に関する全国調査データを利用し、早産と関連する妊婦の生活習慣を統計的に推察する研究を検討する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
平成29年度に実施を予定していた症例比較研究の開始が遅れ、当初予定していた腟内・腸内細菌叢の分析が開始されていないために生じた。細菌叢の網羅的解析には次世代シーケンサーを用いることを検討しており、次年度使用額はこれにあてられる。
|