研究課題/領域番号 |
17K12300
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研究機関 | 千葉県立保健医療大学 |
研究代表者 |
石井 邦子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (70247302)
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研究分担者 |
川城 由紀子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 准教授 (20337108)
北川 良子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 准教授 (80555342)
川村 紀子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 講師 (90624809)
杉本 亜矢子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 助教 (90814062)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 産後ケア / 育児支援人材 / コラボレーションモデル |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、産後ケアにおける育児支援人材の活躍の拡充に向け、育児支援人材が提供する産後ケアの要素を抽出し、効果的かつ汎用性が高い産後ケアを提供するための「看護専門職-育児支援人材コラボレーションモデル」を開発することである。平成29年度に実施した「国内外における医療専門職以外の人材による産後ケア提供に関する文献検討〔研究Ⅰ〕」を基に、平成29~30年度にかけて、「産後ケア提供者が考える育児支援人材が提供する産後ケア要素の抽出〔研究Ⅱ〕」を実施した。 〔研究Ⅱ〕では、産後ケアに従事している18名の育児支援人材を対象に、面接調査を実施した。面接方法は半構成的面接法であり、調査項目は、①現在行っている産後ケアについて(場所・頻度・内容・自己評価)、②利用者の背景・特徴・ニーズ、③産後ケアのための研修・教育、自己研鑽、④今後の産後ケアに対する考え、⑤医療専門職との連携、等であった。実施されている産後ケアは、家庭訪問のみならず、医療施設や公共・民間施設を拠点とした活動と多岐にわたっており、頻度や内容は利用者の個別性や時期によって異なっていた。利用者には、家族等の支援者がいない、産後の心身の回復に困難が生じている、といった傾向と同時に、経済的事情により活用が可能である場合に制限される現状が浮かび上がった。育児支援人材は、活動開始前の研修にとどまらず、産後ケアに関連する様々な資格を取得したり、活動以前の経験を活かして自己研さんを積み、独自の支援方法を提示して利用者が自分に合った支援を選べるように心がけていた。今後の産後ケアにおいては、医療専門職や行政職との長期的連携の必要性が提示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究Ⅱの面接データが豊かであり、分析に時間を要している。また、所属機関において教員の欠員が生じ、授業負担が当初の予定より大きくなったため、研究時間の確保に困難が生じている。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度も授業負担は変わらないが、研究Ⅱの研究成果はほぼまとまっていることから、これを基に研究ⅢⅣを大きな計画修正なく進められる見込みである。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究Ⅲに着手できていない分の余剰が生じている。翌年度に繰り越して、当初の計画通りに執行する。
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