研究課題/領域番号 |
17K12308
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
伊藤 良子 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 准教授 (70594430)
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研究分担者 |
笠置 恵子 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 名誉教授 (30101471) [辞退]
日高 陵好 国際医療福祉大学, 福岡保健医療学部, 教授 (90348095)
加藤 裕子 県立広島大学, 保健福祉学部(三原キャンパス), 助教 (70845172)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ベビーマッサージ |
研究実績の概要 |
《目的》初めてベビーマッサージを継続して実施した母子に及ぼす影響を明らかにし,支援方法の一助とする。 《方法》生後3か月の子どもを持つ11名の初めてベビーマッサージを実施する母親に、半構造化面接を行った。ベビーマッサージの手技を説明した動画を自宅で視聴後、1か月間自由に行ってもらった。実施回数は,ほぼ毎日2名,週に2~3回5名,週に1回2名,2週間に1回2名であった。 《結果》ベビーマッサージを行った子どもは,排泄の回数や量が増え,肌が保湿されていた。母親は,ベビーマッサージを開始した最初から【子どもが楽しんでいると感じる】母親がいる一方で,半数の母親はベビーマッサージを【楽しむ余裕がない】と感じ,【母子ともに緊張してやりづらい】と思っていた。しかし,継続してベビーマッサージを実施した後には,どちらの母親も【母子ともに慣れて楽しめる】と気持ちが変化していた。また、ベビーマッサージを継続することで【子どもの気持ちがわかる】ようになっている自分に気づいていた。ベビーマッサージは,<子どもと向き合う時間と感じる>ようになり、【子どもとの大切な時間である】と認識するようになっていた。更に継続するために<やりやすい方法>や<児の状況に応じた対応>など【専門職からの助言が欲しい】と感じていた。 《考察》初めてベビーマッサージを行い、不慣れからやりにくさを感じる母親もある。しかし、継続すると、母親たちは子どもの気持ちに思いを馳せ、その時間が愛着を深める貴重な時間となっていったと考えられる。また専門家からの支援も求めていることも明らかになった。自宅でのマッサージを支援する場合は、最初はやりづらくても,母子共に楽しめる時間に変わっていくこと、また,工夫や方法を記した資料を渡し、相談できる連絡先を知らせることで、母親が安心してベビーマッサージを続けることにつながる。
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