研究課題/領域番号 |
17K12314
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
香取 洋子 北里大学, 看護学部, 教授 (90276171)
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研究分担者 |
立岡 弓子 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (70305499)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | ハイリスク妊婦 / 助産師 |
研究実績の概要 |
2018年度は、国内の特定妊婦および社会的ハイリスク妊産婦に関する研究動向についての文献検討と出産後早期におけるハイリスク母子の応答性の事例検討を実施した。 【文献検討】2000年~2016年に発表された社会的ハイリスク妊産婦と助産師に関する研究を医中誌web(Ver.5)で検索をした結果、22件を分析対象とした。内容は「社会的ハイリスク妊産婦支援における地域連携に関する研究」「社会的ハイリスク妊婦に必要な支援に関する研究」「社会的ハイリスク妊産婦に対する助産師の認識に関する研究」の3つに分類された。医療機関と他職種連携に関する研究で最も多く(10件)、継続的な支援のために連携の重要性が認識されていると考える。助産師に焦点をあてた研究は4件と少なく、実態調査に限られていた。 【事例分析】対象:出産後2~3日の日本人母子6組。方法:1)母子の行動評価:AMIS修正版(香取ら,2008)、2)母親への質問紙調査:MABS、STAI状態不安。結果:母親のハイリスク要因として精神疾患の既往、産科合併症、高齢初産、分娩時異常、また新生児のハイリスク要因として低出生体重児があった。AMIS得点は母親50.5±4.3点、児20.0±4.7点、二者関係17.2±3.7点であった。MABSの下位尺度A16.2±6.6点、UI30.4±13.4点、LCC30.4±4.8点、IDF4.6±3.0点、LCF7.6±3.0点、ADF9.2±1.8点、STAI状態不安35±6.4点であった。AMISとMABS間の相関は、AMISの母親項目と母親が認識する児の敏活さrs=.900およびAMISの児項目と二者関係項目rs=.829と高い相関が認められた(p=.05)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究実施施設における特定妊婦のケアの現状の把握と研究計画の修正に時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
次年度調査に向けて倫理審査の申請をする予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度実施予定の調査を次年度に延期している為、次年度使用予定である。
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