研究課題/領域番号 |
17K12317
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
高橋 真理 順天堂大学, 医療看護学研究科, 特任教授 (20216758)
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研究分担者 |
佐々木 裕子 杏林大学, 保健学部, 准教授 (80265769)
大田 康江 順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (80650134)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 産後うつ / 一次予防 / 周産期メンタルヘルス / 心理教育的介入 / 児の泣き / 寝かしつけ / コミュニケーション / 育児プログラム |
研究実績の概要 |
2018年度は、①産後うつの医療関係者にWWWTを普及させる。②2017年度の有用性評価に基づき、日本文化に適用できる方法への修正を検討する。③WWWTをメンタルヘルスリテラシー向上への介入として位置づけ、分析する。④修正日本語版を試み、介入のプロセス・プロダクト評価を計画した。 ①第38回日本看護科学学会学術集会において、「初めて親になる両親へのメンタルヘルスリテラシー向上を目指した心理教育的介入プログラムの開発」と題し、看護職に対し交流セッションを実施した。また、HPの開設準備を進めている。②本年度はわが国の産後のヘルスケア事情を鑑み、出産施設等において、3時間1回(豪州のWWWTは地域で1日)でのプログラムを試みた。この点は、今後わが国では3時間2回で展開することを検討し、開発者と話し合いを行う。③WWWTの介入について、Jorm(2000)の6構成要素に基づき、1)疾患を認識する能力、疾患原因の関する知識と信念、2)自己解決対処法に関する知識と信念、3)専門家の支援に関する知識と信念、4)認識や援助要請を促進させる態度、情報入手に関する知識)に分析し、WWWTが周産期メンタルヘルスの向上を目指した革新的な一次予防プログラムであるモデルのひとつであることを検証した。④交流集会での看護職によるアンケート調査および3時間プログラムによる参加者の評価を分析中である。 今後は、分析結果を含めて、2019年度は、一部修正日本語版について開発者2名、本研究者3名と話し合いを行い、修正日本語版をわが国において実施していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初2018年度は修正日本語版について開発者との話し合いを計画していたが、その前に試行し、わが国の実情に基づいた修正点について、実施に基づいて提案することが望ましいと考えた。 そのため、今年度はまず試行し、その評価に基づき、修正版を提案をすることとした。さらに、わが国におけるWWWTの普及について、わが国ではまだ関心が高くないメンタルヘルスリテラシーの視点から展開していくことが望ましいと考えたため、本年度はその分析に時間を要した。さらに、プログラム開発から介入効果の手法については、英国Medical Research Council(MRC)による複雑介入のフレームワーク(Craigら2008)の評価プロセスを取り入れることとし、その検討に時間を要したため。
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今後の研究の推進方策 |
平成31年度の実施計画は、 ①今年度の結果をもとに、開発者らと話し合いを持ち、日本のヘルスケア状況に適用できる方法への一部修正を検討し、WWWT日本語版を完成する。 ②HPを開設し、アドバンスコ^ス修了者同士の情報交換や交流を図る。 ③3病院において、日本版WWWTを実施し、産後うつおよび産後不安予防に対する介入効果を評価する。
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次年度使用額が生じた理由 |
①豪州開発者と本研究者が本年度豪州で話し合い予定の渡航および宿泊費用約80万円が必要 ②3施設においてWWWT日本版介入実施に関わる必要経費
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備考 |
ただし(2)は現在開発途中
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