研究課題/領域番号 |
17K12319
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研究機関 | 文京学院大学 |
研究代表者 |
藤本 薫 文京学院大学, 保健医療技術学部, 教授 (10310476)
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研究分担者 |
高橋 真理 順天堂大学, 医療看護学研究科, 教授 (20216758)
宮内 清子 和洋女子大学, 看護学部, 教授 (40459649)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 更年期女性 / 健康行動 / 健康関連アプリケーション / ウェラブル端末 |
研究実績の概要 |
更年期女性における精神的健康に関して、健康関連アプリ及びウェアラブル端末の利用状況、eヘルスリテラシー、ライフスタイル、更年期症状との関連を明らかにした。 ネットリサーチ会社に依頼し、日本6区の女性300名を対象に、40-49、50-59歳で均等回収した。質問内容は、基本的属性、健康関連アプリ及びウェアラブル端末の利用状況、日本語版健康増進ライフスタイルプロフィール(HPLP)、簡略更年期指数(SMI)、eヘルスリテラシー(eHEALS)、健康関連QOL(SF-8)の尺度を用いた。 平均年齢は49.20(SD5.47)歳、健康関連アプリをダウンロードしている者は54名(18%)、ウェアラブル端末所持者は44名(15%)だった。各尺度の平均値は、HPLP125.45(SD20.28)、SMI34.19(SD19.58)、eHEALS23.63(SD7.78)、SF-8の精神的健康度(MCS)46.21(SD7.97)、身体的健康度(PCS)46.4(SD8.05)であった。重回帰分析の結果、MCSではSMI(β=-.51, p=.00, A-R2=.35)が負の影響、健康アプリ(β=.39, p=.00, A-R2=.35)、HPLP(β=.24, p=.04, A-R2=.35)が正の影響を与えていた。PCSでは有意な変数は抽出されなかった。 更年期女性の精神的健康には更年期症状の強さ、健康アプリの使用やライフスタイルが影響していた。更年期症状の緩和や日常生活における健康行動が精神的な健康度に良好な影響要因となることが明らかとなった。 次の調査として、『更年期女性が求める健康アプリ』について、フォーカスグループインタビューを行った。更年期女性のための健康アプリについて、希望するコンテンツや利用しやすいシステムの在り方などについて、現在インタビューの結果を分析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
近年度は、更年期女性のための健康関連アプリケーションについて、更年期女性を対象にフォーカスグループインタビューを行い、その結果を活かしながらコンテンツの作成に入る予定であった。しかしながら、現在インタビューの分析を行っている最中である。理由として、所属大学が変わり、職務が多忙であったことが影響している。
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今後の研究の推進方策 |
フォーカスグループインタビューの結果を分析し、更年期女性が必要としているアプリケーションのシステムやコンテンツについて、アプリケーション制作会社と具体的に詰めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
アプリ制作費用やWeb調査結果を海外ジャーナルに投稿するための費用として考えていたが、実施できなかった。来年度はアプリ制作の費用が嵩むため、アプリ制作にかかる費用を最優先し、残額に応じて海外ジャーナルへの投稿もすすめていきたい。
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