研究課題/領域番号 |
17K12329
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研究機関 | 姫路大学 |
研究代表者 |
菅野 夏子 姫路大学, 看護学部, 教授 (90293290)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | ダブルケア / 育児 / 介護 / 中高年者 |
研究実績の概要 |
子育てと介護を同時に行っている(ダブルケア)中高年者の健康問題ならびにケア負担状況を明らかにし、負担軽減のための介入方法を検討することである。 本研究では、次の2つの目的である。①子育てと介護を同時に実施している(ダブルケア)中高年者の健康問題ならびにケア負担状況を質的研究方法を用いて明らかにする。②子育てと介護を同時に実施している(ダブルケア)中高年者のニーズを質的に明らかにし、具体的な負担軽減のための「対象者チェックリスト案」「サービス案」「支援プログラム案」を作成する。 今年度は先行研究による文献検討ならびに平成29年度に引き続き、聞き取り調査を実施した。 文献検討の結果、平成31年1月現在、我が国における「ダブルケア」の研究報告はなく、海外においても「Sandwich Generation」の名称を用いての研究が25件検索された。そのうち2研究においては、質的研究方法を用いて分析がなされていた。また、聞き取り調査においては、1市に対象者の選定をお願いし、平成31年4月の段階で4事例の聞き取り調査を実施した。4事例共に30歳代の女性であり、有職者(常勤、非常勤を含む)であった。平成31年度はおおよそ30事例の聞き取り調査を完了し、データを質的に分析し、健康問題、ケア負担状況、ニーズを明らかにする予定である。また、その研究結果をもとに、専門職とフォーカスグループインタビュー等を行い、援助方法やサービス案を検討する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
育児と介護を同時に行っている対象者の選定に時間がかかっている状況である。現状で介護を実践しているという状況が、時に患者の体調により、医療機関の入院になってしまったり、施設入所になってしまったりと介護状況に変化が生じてしまうことがある。また、対象者も育児と介護を同時に実践していることから多忙であり、調査の日程調整に時間が生じてしまうことがあった。
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今後の研究の推進方策 |
平成31年度は引き続き聞き取り調査を実施し、質的分析方法にて課題を明らかにする。併せて、研究対象者を増やすために、訪問看護ステーションや他の地域包括支援センター等への研究協力を依頼する。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していた研究対象者すべての調査が終了していないこと、また、研究成果の発表等を平成31年度実施することから、調査経費等の予算を次年度以降に繰り越している。
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