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2018 年度 実施状況報告書

知的障がいに配慮した周産期保健医療現場における支援の検討

研究課題

研究課題/領域番号 17K12330
研究機関川崎医療福祉大学

研究代表者

杉浦 絹子  川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (50378296)

研究分担者 藤澤 和子  大和大学, 保健医療学部, 教授 (30739420)
末光 茂  川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (80235837)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード知的障がい / 周産期 / 妊娠 / 出産 / 育児 / 支援 / 保健 / 医療
研究実績の概要

本年度は、知的障がいのある女性の妊娠・出産・育児期の支援において求められることについて、これまでに国内で実施した保健医療福祉職者へのインタビュー内容の分析を行い、結果を国内の周産期関連学会にて発表した。
また、研究代表者、研究分担者各々で、英国、スウエーデンに出向き、知的障がい者当事者団体の視察、当事者団体代表者と支援スタッフおよびコミュニティにおいて知的障がいのある女性の妊娠・出産・育児期の支援に携わるLearning disability nurse、Learning disability nursing の教育・研究に携わる大学教員、病院の産科で勤務する助産師、地域で活動する助産師へのインタビューを実施した。その結果、英国では臨床・臨地においてLearning disabilityに関する項目を含むアセスメント・シートを用いて初期アセスメントを実施したうえで、多職種が連携しながら知的障がいのある女性と家族への支援が展開されていた。英国ではLearning disability nursingは分野として確立していること、看護師教育においては知的障がいに配慮した看護に関する学習が含まれていること、スウエーデンの助産師教育においても、知的障がいに配慮した援助に関する教育が実施されていることを把握した。知的障がい当事者団体が作成した知的障がいに配慮した保健指導媒体を入手した。スウエーデンでは、知的障がい者のリプロダクティブ・ヘルスと次世代の子どもの権利を共に保障するために、思春期からのライフプラン教育を含む性教育の充実が図られていた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

海外視察先の選定・交渉および研究代表者の業務調整に時間を要し、3月に海外視察を実施することになったため。

今後の研究の推進方策

次年度以降は、本年度までに得た知見を基に下記の内容に取り組む。①「周産期保健医療現場におけるケア提供者向けの知的障がいに配慮した援助マニュアル」案を作成する、②周産期保健医療現場で使用する知的障がいに配慮した保健指導媒体案を作成する、③①で作成した援助マニュアルを周産期の保健医療専門職者に使用してもらい評価してもらう、また②で作成した保健指導媒体案を知的障がい当事者に読んでもらい評価してもらう。評価は保健医療専門職者には質問紙調査と個別面接の併用、知的障がい者へは個別面接調査により行う。③の準備として、事前に、評価指標等を考案・作成する。④③で得た評価と改善点を踏まえ、マニュアルと保健指導媒体を修正する。⑤修正を施したマニュアルおよび保健指導媒体と作成過程について、学会発表を行うとともに、報告書にまとめる。

次年度使用額が生じた理由

理由:当初の計画では、本年度に保健医療職者向けのマニュアルと知的障がい者向けの保健指導媒体を作成し、評価を得る計画であったが、研究の進行が遅れており、次年度に実施することになったたため。
計画:次年度は、本年度までに得た知見を基に下記の内容に取り組む。①「周産期保健医療現場におけるケア提供者向けの知的障がいに配慮した援助マニュアル」の原案を作成する、②周産期保健医療現場で使用する知的障がいに配慮した保健指導媒体案を作成する、③②で作成した保健指導媒体案を知的障がい当事者に読んでもらい、評価してもらう。評価は、個別面接により行う。③の準備として、事前に、評価指標等を考案・作成する。④③で得た評価と改善点を踏まえ、修正の方向性を検討する。これらを実施するうえで、研究分担者との打ち合わせ旅費、面接調査の旅費、会議費、研究協力者への謝金、印刷費、通信費が必要である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 知的障害をもつ女性のリプロダクティブ・ヘルス / ライツを保障するために取り組むべき課題2018

    • 著者名/発表者名
      杉浦 絹子
    • 学会等名
      第59回日本母性衛生学会学術集会

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公開日: 2019-12-27  

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