研究課題/領域番号 |
17K12330
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研究機関 | 名古屋女子大学 |
研究代表者 |
杉浦 絹子 名古屋女子大学, 健康科学部, 教授 (50378296)
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研究分担者 |
藤澤 和子 新潟リハビリテーション大学(大学院), リハビリテーション研究科, 教授 (30739420)
末光 茂 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (80235837) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 知的障がい / 周産期 / 避妊 / パンフレット / 対応ハンドブック / 評価 |
研究実績の概要 |
本年度は本研究課題の最終年度であった。昨年度に作成した「わかりやすい産後の避妊指導パンフレット(パイロット版)」の評価を得るために、知的障がいのある男女23人に調査を実施した。当初の計画では研究者が面接調査を実施する予定であったが、COVID-19の拡大により実施不可能となったため、倫理審査委員会の承認を得て、質問紙調査へ変更した。知的障がいに配慮したプレーポストデザインによる質問紙を考案し、研究者間および知的障がい者の支援経験のある専門職者の意見を参考に修正し、使用した。知的障がい者の結婚生活を含む生活支援を行う福祉事業所の福祉職者の協力を得て、結婚生活経験を有する知的障がいのある成人男女に調査を実施した。その結果、イラストとテキストについては参加者の73.9%、LLマンガについては65.2%が「見やすい・読みやすい」と評価していた。LLマンガのストーリーの正答率は56.5%~73.9% (平均 70.8%)であった。避妊法の説明について、「わからない」あるいは「誤答」から「正答」に変化した“改善パターン”の割合は「ピル服用上の注意点」、「子宮内避妊具の効果」、「産後の避妊開始時期」等、元々当該の知識を有さない者が多い項目で顕著な改善が認められた。 2018年度までの調査の成果等を基盤として2019年度に原案を作成した「保健医療従事者のための知的障がいのある妊産婦への対応ハンドブック」について、知的障がい者の妊娠・出産・育児およびこの時期の生活支援の経験のある保健医療福祉職者から改善点に関する意見を収集し、加筆修正を行った。 以上を関連学会にて発表するとともに、保健医療福祉現場で活用されるよう、研究代表者のResearchmapの資料公開欄にて両資料のpdfファイルを公開した。さらに、全国の産科を有する公立あるいは公的病院、市保健センター合計約700か所に郵送配布した。
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