研究課題/領域番号 |
17K12342
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
徳武 千足 信州大学, 学術研究院保健学系, 講師 (00464090)
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研究分担者 |
芳賀 亜紀子 信州大学, 学術研究院保健学系, 講師 (10436892)
坂口 けさみ 信州大学, 医学部, 特任教授 (20215619)
米山 美希 信州大学, 学術研究院保健学系, 助教 (90747891)
鮫島 敦子 信州大学, 学術研究院保健学系, 助教 (50759363)
市川 元基 信州大学, 学術研究院保健学系, 教授 (60223088)
金井 誠 信州大学, 学術研究院保健学系, 教授 (60214425)
大平 雅美 信州大学, 学術研究院保健学系, 教授 (50262738)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 乳児 / 寝返り / 添い寝 / 添え乳 |
研究実績の概要 |
平成30年度は、乳児を育てる895名の母親から得られたデータについて、添い寝・添え乳に関する2次解析ならびに研究における調査項目の検討も合わせて行った。分析の結果、添い寝のみは28.3%、添え乳は56.0%と併せて84.3%の母親が行っていたが、医療専門職からの指導を受けた母親は、添い寝のみ群が36.3%、添え乳群が60.1%であった。乳児窒息に関連したインシデント経験は、添い寝群10.6%、添え乳群13.2%に認めた。添い寝時のインシデント経験の関連要因は子どもの月齢で1ヶ月・4ヶ月の方が10ヶ月に比較して有意に多く、添え乳時にインシデント経験がある母親の45.5%に添い寝時にもインシデント経験を認めた。さらに、日本及び諸外国の添い寝及び添え乳が関連する死亡や事故報告を検索したところ、添い寝が関連している文献は21編、添え乳では7編あった。添え乳については、7編全てにおいて母親が添え乳中に眠り込んだ結果起こったことが明らかとなった。 また、調査項目を検討するに当たり、母親が睡眠中及び添い寝・添え乳時の方法や注意点をどのように得られるか、Web上での情報提供はどの程度さえているのかを、都道府県並びに市町村のホームページから検索を行い検討した。その結果、ホームページ上で乳幼児事故の記載があるものは、47都道府県で30件(63.6%)あったが、添い寝や添え乳に関する記載はわずか2件(4.3%)であった。 このことから、児の発達に関する項目、睡眠環境について、添い寝や添え乳の有無や行う環境、インシデント経験時の具体的な状況、母親が情報を得る手段も盛り込んだ調査用紙にする必要があるため、本調査に向けて準備を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
論文作成及び日本と諸外国の添い寝・添え乳が関連する死亡や事故報告の論文検索に時間を要したために研究の進捗がやや遅れている。また、研究フィールドとの調整に時間を要していることもやや遅れている原因の一つである。
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今後の研究の推進方策 |
現在、横断調査の調査項目を精選し作成している。今後は、所属施設の倫理審査を経て、研究実施フィールドとの調整を行いながら横断調査ならびにインタビュー調査を行う予定である。合わせて、睡眠中の乳児の体動とその範囲及び寝返りに伴う呼吸循環機能に及ぼす影響の検討に向けた研究計画も進めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初予定していた調査研究及びインタビュー調査が行えていないため、次年度使用額が生じた。次年度使用額は、平成31年度(令和元年度)使用額と合わせて調査研究及びインタビュー調査に係る物品費用、やデータ入力に係る人件費、関係学会での発表及び情報収集に係る旅費として使用する予定である。
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