研究課題/領域番号 |
17K12349
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
賀来 典之 九州大学, 大学病院, 助教 (50600540)
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研究分担者 |
一宮 優子 九州大学, 大学病院, 助教 (00747983)
赤星 朋比古 九州大学, 医学研究院, 准教授 (20336019)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 小児救急 / 小児看護 / シミュレーション教育 / 遠隔教育 |
研究実績の概要 |
本研究では、看護師を対象に、小児重症急変患者を想定したシミュレーションを用いた実習を、高規格シミュレータを用い、インターネット回線でのテレビ会議システムを介して、指導者(ファシリテーター)が遠隔から指導を行うことでの教育効果を示すことを目的としている。 高規格シミュレータは、マネキンの各種バイタルサインの表示や異常音を含めた呼吸音・心音の再現、脈拍触知・体動や痙攣の再現も可能であり、より実臨床に近い教育環境を整えることができる。 初年度は、本シミュレータが遠隔でも操作ができるよう、設定を行うとともに、インターネットを使用した実習における技術的な問題点の抽出を行った。 2年目は引き続き、高規格シミュレータの遠隔での操作環境の整備を行った。さらに、事前実習として、高規格ではない乳児用マネキンを用いた看護師向けシミュレーション実習を、直接教育群11名、遠隔教育群11名を対象に行った。シミュレーションを用いた乳児心停止症例への対応のテストにおける、「反応をみる」「人を呼ぶ」「救急カートを手配する」「除細動器を手配する」「院内急変コールの発動」「呼吸の確認」「脈の確認」「胸骨圧迫開始」「換気開始」「胸骨圧迫を行っている時間の合計」「モニター装着」「AEDパット装着」「モニター確認」「除細動(AED)実施」の各項目について、実習前・後、直接教育群・遠隔教育群で比較を行った。直接・遠隔教育群ともに実習後の成績に有意な差はなく、遠隔教育でもシミュレーション教育の有用性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
高規格シミュレータを遠隔操作することによって実習を行っていく予定であったが、遠隔操作の整備に技術的に改善すべき点があり、十分整っていない。
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今後の研究の推進方策 |
高規格シミュレータの遠隔操作が確実に実行できるようにし、最終年度は直接教育群・関節教育群ともに実習ならびに評価を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
遠隔操作を行うためのPCならびに関連機材の購入を予定しているため
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