研究課題/領域番号 |
17K12359
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研究機関 | 同志社女子大学 |
研究代表者 |
宮川 幸代 同志社女子大学, 看護学部, 准教授 (20614514)
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研究分担者 |
櫻井 進 東京工科大学, 医療保健学部, 教授 (50375515)
谷田 恵子 兵庫県立大学, 看護学部, 准教授 (60405371)
中田 光紀 国際医療福祉大学, 医学研究科, 教授 (80333384)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 産後うつ / 睡眠 / 睡眠の質 |
研究実績の概要 |
本研究の全体構想は、産後うつ予防のための妊娠から産後までの睡眠支援プログラム開発のために、妊娠・出産・産後の睡眠状況と睡眠問題(Sleep disturbances)と産後うつとの関係を明らかにし、睡眠支援プログラムを検討することである。 平成29年度は、産後うつと妊娠・出産・産後の睡眠の実態を明らかにするための文献検討と国内外で使用されている主観的睡眠調査票の文献検討を行った。平成30年度は、文献検討により、睡眠の質問票の改変と客観的睡眠が測定できる機器の選択を行った。これらにより、睡眠の主観的調査はピッツバーグ睡眠質問票(睡眠状況、睡眠時間、睡眠の質)、エップワース眠気スケールと妊産褥婦の特性である昼寝の項目とした。客観的調査は、睡眠測定機器を「貼付け型ウェアラブル生体センサ(Silmee bar type TDK)」とした。さらに、産後うつ病調査票は、世界的に使用されているエジンバラうつ病調査票とした。また、産後うつ病は、不安および社会的サポートと関連することからこれらの項目が調査できる質問票を構成した。令和元年度から2年度にかけて、倫理委員会承認後に新型コロナウイルス感染症の影響により調査を中止していた。令和3年度に新型コロナウイルス感染症予防を踏まえた非接触による調査方法の変更後、倫理委員会の承認を得て調査を行った。予定している対象者数に近づいているため分析を開始する。分析は、エジンバラうつ病調査票と客観的睡眠指標(中途覚醒回数、睡眠中の覚醒時間、深い睡眠時間、体動量)、主観的睡眠調査との関係を明らかにする予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していた研究計画の到達度は80%である。新型コロナウイルス感染症の影響により調査が大幅に遅れていたが、調査協力を得ることができた。今後は、最終年度として分析後、睡眠支援プログラムを開発予定である。
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今後の研究の推進方策 |
対象は出産後の母親であり、調査方法を新型コロナウイルス感染予防の対策のために非接触で安全を優先して行った。この非接触方法において、計画していた睡眠の主観的調査(ピッツバーグ睡眠質問票(睡眠状況、睡眠時間、睡眠の質)、エップワース眠気スケール、睡眠測定機器「貼付け型ウェアラブル生体センサ(Silmee bar type TDK)」での測定、エジンバラうつ病調査票等によるすべての調査が実施できた。分析後にプログラム開発を予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和2年度は新型コロナウイルス感染症の影響により調査を中止していたため、令和3年度には客観的調査に必要な睡眠測定機器「貼付け型ウェアラブル生体センサ(Silmee bar type TDK)」を追加で購入した。最終(令和4)年度は、分析および睡眠プログラム開発に必要な研究費を執行予定である。
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