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2019 年度 実績報告書

非妊時ふつう体重妊婦の周産期予後の検討-ふつう体重の上限・下限に着目して-

研究課題

研究課題/領域番号 17K12361
研究機関福岡県立大学

研究代表者

石岡 洋子  福岡県立大学, 看護学部, 助教 (60512663)

研究分担者 中塚 幹也  岡山大学, 保健学研究科, 教授 (40273990)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードふつう体重妊婦 / 非妊時BMI / 出生体重 / 妊娠各期の血圧
研究実績の概要

我が国の妊婦の体重管理は、周産期合併症の予防を目的に,妊婦の非妊時BMIをもとに,やせ,ふつう,肥満の3群に分けて体重管理が行われている.しかし,ふつう体重とは,BMIが18.5以上25(㎏/㎡)未満であり、例えば身長160㎝であれば,その体重は47.4kg~63.7kgとなり,約16㎏の範囲に及ぶことになる.このふつう体重妊婦全体を一律に管理することが適切かどうかは明らかではない.本研究の目的は非妊時BMIが18.5以上~25.0未満のふつう体重の中のやせ傾向と肥満傾向の妊婦の妊娠経過と新生児の出生体重を明らかにすることである。
研究方法は、日本国内のLowリスクの分娩を取り扱う産科医院3施設で出産した日本人女性のうち内科的合併症がない単胎妊娠の2038名を対象として後方視的に研究した.非妊時の BMIによりやせ群(BMI<18.5)17.6%,やせ傾向群(18.5≦BMI<21)42.7%,ふつう群(21≦BMI<23)21.0%,肥満傾向群(BMI23≦BMI <25)8.7%,肥満群(BMI≧25)10.1%の5群に分類し妊娠期の血圧,分娩所要時間,出血量,出生時体重について検討した.非妊時BMIが高い群ほど血圧は高くなり,肥満傾向群は肥満群と同様に,やせ群,やせ傾向群と比較して有意に血圧が高値であった.出生時体重は,やせ傾向群がやせ群と同様に肥満傾向群,肥満群に比較して有意に軽かった。
本研究結果から、非妊時BMIがふつう体重の妊婦を一律に管理することなく、さらにやせ傾向群,ふつう群,肥満傾向群の3群に分類することで妊娠中の血圧上昇や出生時体重の低下への対応を考えて妊娠期の管理を行う必要がある。日本において近年,新生児の体重が低下していることへの対応のためにはやせ群のみではなく比較的高い割合を占めているやせ傾向群に焦点を当てた対策が必要である.

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公開日: 2021-01-27  

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