研究課題/領域番号 |
17K12367
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研究機関 | 安田女子大学 |
研究代表者 |
山本 八千代 安田女子大学, 看護学部, 教授 (10295149)
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研究分担者 |
竹元 仁美 東京純心大学, 看護学部, 教授 (10310913)
松原 三智子 北海道科学大学, 保健医療学部, 教授 (20304115)
須藤 桃代 北海道科学大学, 保健医療学部, 教授 (40514906) [辞退]
泉澤 真紀 旭川大学, 保健福祉学部, 教授 (50468310)
笹尾 あゆみ 北海道科学大学, 保健医療学部, 講師 (50722005)
馬場 みちえ 福岡大学, 医学部, 准教授 (60320248)
秋鹿 都子 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 准教授 (90342279)
関口 史絵 北海道科学大学, 保健医療学部, 助教 (10756414)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 子ども虐待 / 切れ目ない支援 / 助産師のケア能力 / 市町村母子保健 |
研究実績の概要 |
助産師の知識や認識等の現状を明らかにすることを目的とし、 2020年10月から12月に郵送による自記式質問紙調査を実施した。その結果241名の助産師有資格者から回答をえた。回答者の年代は20代から60代で、助産師の平均従事年数は15.3年であった。 過去5年以内に、妊娠期あるいは子育中の家族で、行政の「要支援対策協議会」や「養育訪問支援事業」の支援につながった事例との遭遇経験は、3例未満23.7%、3例以上5例未満8.3%、5例以上10例未満7.5%、10例以上16.2%であった。助産師の遭遇事例は少なくない。 「虐待防止という観点から助産師教育を再検討するにあたり、全体的に助産師の能力が備わっているか」という問いには、①課題の少ない妊婦や家族の相談にかかわる技術及び、②支援を要する家族を発見する技術では、「まあまあある」、「ほぼ十分である」の回答が多かった。しかし、③未熟であったり、課題を抱える家族や、支援を要する家族とコミュニケーションをとる技術、④助産師が日頃から地域の中に入り、地域の人々とかかわる力、⑤メンタルヘルス問題のある親の育てにくさに寄り添う技術、⑥多職種・他部門との連携や調整する力では、その逆で、「大変不足している」「不足している」との回答が多かった。本結果から、助産師の虐待問題を抱える事例との遭遇は少なくないことと、発見や予防のための助産師の技術をさらに向上させる必要があることが明らかになった。特に、未熟であったり、課題を抱える家族とかかわる技術、支援を要する家族とコミュニケーションをとる技術、日頃から地域の中に入り、地域の人々とかかわる力、メンタルヘルス問題のある親の育てにくさに寄り添う技術、多職種・他部門との連携や調整する力などを高める必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
市町村役場の母子保健行政担当者に、虐待未然防止のための助産師の起用状況及び助産師に期待する能力についての認識等を明らかにした後、助産師の対応能力について、助産師自身を対象に調査を実施した。当初の目標が達成された。
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今後の研究の推進方策 |
虐待未然防止に向けた、助産師の起用状況及び助産師に期待する能力についての認識等を明らかにしている。今後は双方の調査結果から助産師の能力向上のためのプログラムを開発する。
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次年度使用額が生じた理由 |
虐待未然防止に向けた、助産師の起用状況及び助産師に期待する能力についての認識等を明らかにしている。日本全体の新型コロナ感染症拡大の問題があるため停滞した。今後は双方の調査結果から助産師の能力向上のためのプログラムを開発する。
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