研究課題/領域番号 |
17K12369
|
研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
田村 敦子 自治医科大学, 看護学部, 准教授 (70724996)
|
研究分担者 |
水田 耕一 埼玉県立小児医療センター (臨床研究部), 移植外科, センター長 (00313148)
横山 由美 自治医科大学, 看護学部, 教授 (30263700) [辞退]
眞田 幸弘 自治医科大学, 医学部, 准教授 (60406113)
望月 明見 自治医科大学, 看護学部, 講師 (30289805)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 自立支援 / 移行期支援 / 肝移植 / レシピエント / 思春期 |
研究実績の概要 |
初年度より計画してきた肝移植を経験したレシピエントのための自立支援プログラムを3名の患者に実施した。実施した結果、3事例ともチェックリストのゴールまで達成することができたが、達成までに要した面談の回数は、それぞれで違った。また3事例共にマイメディカルサマリーの記載も行うことができた。プログラム実施前のTRAQ(移行準備状況評価)を用いたレディネスの確認で、他の2名に比べて得点が低かった1名は、面談の回数が多かった。前後比較で行ったPedsQL(小児用生活の質に関する評価尺度 移植モジュール)を用いたQOLの確認は、子どもでは、プログラムの前後で2名にQOLに大きな変化は見られず、1名はQOLが上昇した。親側から見たPedsQLでは、QOLが低下した親、上昇した親、変化のなかった親と3名とも違う結果となった。 各回の面談のかかわりでは、思春期の肝移植レシピエント用に作成した自立度チェックリスト(A.医療従事者とのコミュニケーション、B.疾病の理解、C.自己管理(セルフケア)の促進、D.自己決定能力の育成、E.児童の社会参加と関連機関の連携)を用いた。面談は、研究協力者のレシピエントコーディネーターが行った。特に意図したかかわり方としては、A.医療従事者とのコミュニケーション、D.自己決定能力の育成、E.児童の社会参加と関連機関の連携からかかわるようにした。そのようにかかわった背景としては、子どもの興味・関心に焦点を当ててかかわりながら、B.疾病の理解、C.自己管理(セルフケア)の促進の必要性を主体的に気が付き、取り組めるようにしたためである。 親への前後のインタビューでは、子どもの医療者とのかかわりの変化や自己管理の変化などが見られた、親自身の自立への考え方が変化したなどの、プログラムに対する肯定的な意見が多く見られた。
|