研究課題/領域番号 |
17K12385
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研究機関 | 畿央大学 |
研究代表者 |
中居 由美子 畿央大学, 健康科学部, 准教授 (70642007)
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研究分担者 |
福本 貴彦 畿央大学, 健康科学部, 准教授 (10412149)
山崎 尚美 (平木尚美) 畿央大学, 健康科学部, 教授 (10425093)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 乳管開通法 / 熟練助産師 / 圧力測定 / 動作分析 |
研究実績の概要 |
右乳輪境界部に圧力センサーを8カ所装置した乳房模型に対し、熟練助産師29名と新人助産師26名が乳管開通法時の圧力測定とDVDによる動作分析をした。結果、乳管開通法の平均圧力値は、熟練助産師0.65±0.29[N]、新人助産師1.06±0.31[N]で、Mann-Whitney-U検定の結果、(p=0.01)で有意差を認めた(p<0.05)。右乳房内側上部の平均圧力値は熟練助産師0.29±0.22[N]、新人助産師1.26±1.23[N]で(p=0.000)有意差を認めた(p<0.01)。最大平均値は、熟練助産師1.88±1.14[N]、新人助産師3.65±1.26[N]であった。Mann-Whitney-U検定の結果は、右乳房内側上部(p=0.01)、内側部(p=0.03)、外側上部(p=0.01)、総平均値(p=0.01)で有意差を認めた(p<0.05)。右乳房内側下部(p=0.00)で有意差を認めた(p<0.01)。15秒間の乳管開通法の平均回数は、熟練助産師19.6回、新人助産師14.7回(p=0.047)で有意差を認めた(p<0.05)。最大圧力を示したのは、右乳房内側下部であり、熟練助産師3.56[N]、新人助産師6.16[N]で、新人助産師の圧力が強いことが示された。乳管開通法は、①母指と示指の2本で乳頭・乳輪を挟む方法②母指・示指・中指で挟む方法③右母指・示指と左示指で挟む方法の3種類に分類され、51名の助産師は①の方法であった。圧迫部位は、①乳輪境界部で熟練助産師11名、新人助産師16名、②乳頭と乳輪の間は熟練13名、新人7名、③乳頭のみは熟練5名、新人3名であった。 今後は、熟練助産師の乳管開通法の標準な圧力や動作を分析して、助産師学生が模倣できるようにする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成29年度の実験目標は、乳房模型に対する新人助産師と熟練助産師の乳房マッサージ法と乳管開通法の特徴を明確にするであり計画通り終了した。 平成30年度の研究予定は、乳房模型に対する熟練助産師の乳房ケアの特徴を明確にするであり計画通り終了した。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、熟練助産師の乳房ケアの特徴を分析し初学者が模倣できる方法を検討する。 右乳房に硬結を設定した事例に対する乳房ケアについての熟練助産師の技の特徴を分析する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究計画では、学会発表などに予定していた旅費に残金が生じたためである。 次年度は研究内容を積極的に学会発表するように努める。
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