研究課題/領域番号 |
17K12385
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研究機関 | 畿央大学 |
研究代表者 |
中居 由美子 畿央大学, 健康科学部, 准教授 (70642007)
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研究分担者 |
福本 貴彦 畿央大学, 健康科学部, 准教授 (10412149)
山崎 尚美 (平木尚美) 畿央大学, 健康科学部, 教授 (10425093)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 乳管開通法 / 熟練助産師 / 圧力測定 / 動作分析 |
研究実績の概要 |
作成した乳房モデルの右外側上部に粘土で作った1.5×1.5㎝大の硬結を、乳腺炎の好発部位の外側上部センサの1㎝下に装着した。熟練助産師24名と新人助産師23名を対象に、乳房モデルで、60秒間1回の右乳房ケア(乳房マッサージや乳管開通法)を実施し、指腹の圧迫力測定と動作分析を行った。結果は、熟練助産師の乳管開通法の平均圧力は0.59(±0.20)Nで、新人助産師は、1.06(±0.41)Nであった。平均圧力値は、熟練助産師が低値であるが有意差は認めなかった 。最大平均圧力は、熟練助産師の平均値は2.65(±0.82)Nであり、最高値は、外側下部3.92(±2.69)Nであった。新人助産師の平均値は5.00(±1.23)Nであり、最高値は、外側下部9.07(±5.66)Nであった。外側下部(p<0.01)有意差を認めた。動作の特徴は、熟練助産師の15名は、乳房ケアの前に乳房全体や硬結の状態を両手で触り観察した。一方、新人助産師で観察した者は4名で、χ2検定で有意差を認めた(p<0.05)。また、左手掌全体で乳房を支える動作は、熟練助産師は12名、新人助産師2名で有意差を認めた(p<0.01).搾乳(排乳)手技のように乳頭を引っ張りながら圧迫したのは、熟練助産師17名、新人助産師3名で有意差を認めた(p<0.01)。硬結を直接圧したのは、熟練助産師、新人助産師ともに14名であった.圧迫部位は、乳輪境界線が熟練助産師17名、新人助産師20名と最も多い。15秒間の乳管開通法の回数は、熟練助産師19.8回と新人助産師14.9回で、Mann-WhitneyのU検定の結果、有意差を認めた(p<0.01)。 今までの実験結果を踏まえて、作成した乳房モデルで助産師学生が乳管開通法を施行した結果、指腹の強さや手技の動作を自己分析し、熟練助産師の結果と比較することができた。
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